世界一長大な人類の遺跡、万里の長城

万里の長城

眠る龍のように大地に横たわる万里の長城

万里の長城とは北方騎馬民族の侵略から中国本土を防ぐために築かれた城壁。全長8851.8キロと世界一大きな文化遺産です。ちなみに日本列島の長さは約3000キロ、日本が縦に3つ弱連なる長さに相当する……まさに圧巻です! ここでは中国観光の必見スポット・万里の長城の基本情報をご紹介していきます。

万里の長城の歴史
「2千年間、建設・増設されてきた人類の奇跡」

万里の長城

中国で最初世界遺産に登録される世界七大奇跡

長城の原型は紀元前9世紀の西周時代にすでにあったとされていますが、西周時代のものは防衛城を並べた「列城」と言われるもので、現存する長い城壁タイプの「長城」が創設されたのは春秋戦国時代に入ってからです。最古の長城とされるのは紀元前7世紀の楚長城。その後、斉、韓、魏、趙、燕、秦、中山などの大小諸国がそれぞれの長城を築いていきました。この時代の長城を中国の歴史家は「先秦長城」と呼んでいます。

各諸国が築いた1、2キロの短い長城を一つにまとめ、更に延長したのが紀元前221年に中国を統一した秦の始皇帝。それを『史記』で、長さが「万里余」と記されたことから万里の長城と命名されたと言われています。

万里の長城建設の歴史は清朝をもって幕を閉じます。およそ2千年という長い年月、長城は造られ続けてきたわけですが、その中でも有名なのは漢、金、明の長城。これらの時代の長城は5千キロから1万キロと非常に大規模なものでした。現在、一般的に万里の長城と言えば、主に明代に造られたものを指します。

万里の長城の構造
「北方の敵を威嚇する壮大な防御壁」

万里の長城

北の城壁のほうが南側より高いのは北方民族の脅威を防ぐため

万里の長城

万里の長城の敵楼。古代兵士はここから北方を見据えていた

万里の長城とは長い長い一本の城壁と思われがちですが、実はそうではありません。前記した通り2千年かけて増築、修復を繰り返してきた結果、重複しているところや時代毎に造られた別ルートなどが存在し、そのすべてを計測した長さが8851.8キロなのです。そのため「万里の長城」と称される観光スポットは中国北部に数多く存在しています。その代表的なスポットを次のページで紹介しました。

長城の高さは平均6、7メートル、幅4、5メートル、城壁の上は兵士や馬が移動できるようになっていて、両脇には防御壁が聳えています。そして要所要所に「関城(防御拠点)」が築かれ、一定の間隔で「敵楼(敵情を監視する望楼)」が設けられています。