地球温暖化と氷河の後退
氷河はスイスの貴重な観光資源。近年の後退が懸念される 画像提供:スイス政府観光局www.myswiss.jp
1998年から氷河の後退のスピードが速くなっており、特に春に十分な降雪がないまま猛暑の夏を迎えると、後退のスピードがさらに速まります。1985年から2000年の期間、スイスの氷河は18%も後退した、との分析もあります。
氷河の後退は、近年上昇している気温が原因と指摘されています。急激な後退は、湖沼の消失により干ばつへの備えがなくなるなどの悪影響が心配されています。2006年7月にアイガー東壁の一部が崩落しましたが、これもグリンデルワルトの氷河が融けだした「ひび割れ」が原因と言われています。
氷河の後退を一番よく実感できる場所が、エンガディン地方のモルテラッチ氷河。モルテラッチの鉄道駅から氷河の末端まで約40分のハイキングコースがあり、1878年から1998年までの測量記録が年代とともに記載された標識が立てられています。「この時代は、こんな場所にまで氷河の末端が来ていたのか」などと確認しながら歩けるようになっています。
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