スパイスの持つダイエット効果とは
■唐辛子
唐辛子に含まれる辛味成分カプサイシン。ラットの研究では脂肪の蓄積を抑えたという結果があるため、痩せるという説もあります。
研究によると、高脂肪食をカプサイシン有りで与えた場合とカプサイシン無しで与えた場合で比較すると、カプサイシン有りだった場合には8%体重が低下し、20種類のキーたんぱく質において変化が見られたというもの。たんぱく質の変化が脂肪の分解を促したのではないかと専門家が指摘しているんです。
(出典『プロテオーム研究雑誌』) .
また、唐辛子に 含まれるカプサイシンは、身体を赤くしたり発汗といった反応が出たり、SERCAと呼ばれる筋たんぱく質に直接作用することによって、熱産生が可能、つまり体温を上げるので熱を使うということも発見されています。
(出典『生物化学雑誌』)
様々な情報を整理すると、カプサイシンには体温上昇、代謝促進、発汗促進、脂肪燃焼や肥満予防に効果があるとされているようです。
カレー粉の主成分であるフェヌグリーク。苦味を感じるスパイスなのですが、こちらには、血糖値と血中中性脂肪の上昇抑制と肝臓への脂肪の蓄積を防止する効果があるということが、ラットの研究でわかっています。
メタボリックシンドロームにおける糖脂質代謝異常改善効果や、糖尿病やメタボリックシンドロームに対して非常に有効な食材であると期待されています。
(2007、2008年日本栄養・食糧学会で報告)
■コショウのダイエット効果 コショウの成分には、代謝促進、消化促進、利尿作用やむくみ改善などに期待ができるとされています。
■ショウガのダイエット効果
ショウガの成分には、代謝促進、血行改善、発汗促進、消化促進などに期待ができるとされています。
■ニンニクのダイエット効果
ニンニクの成分には、代謝促進、免疫機能向上などに期待ができるとされています。
このように、辛いスパイス類にはダイエットにうれしいキーワードが並んでいるのですが、これらの研究はどれも人での実験として脂肪燃焼の効果が明確になっていないのも現実。もしかしたらダイエット効果があるかもしれませんが、残念ながら真偽のほどは現時点では定かではないのです。
ダイエット中の辛さ 上手な活用方法
とはいえ、辛味成分には血行促進や代謝促進、むくみ防止や体温上昇が期待できるとされているので、ダイエット中の食事や外食にも上手に取り入れたいもの。
辛い料理の中でも特にオススメなのは、タイ料理やベトナム料理など、野菜をたっぷり使った植物性の油脂と相性の良い料理です。中華や韓国料理でも、野菜の麻婆やスンドゥブチゲのように豆腐や野菜と一緒に調理されたものも良いでしょう。スパイスには、塩分や油脂を控える調理上の効果があります。適量使うことによって、カロリーを控えることもできるので、ダイエットにプラスになることは間違いありません。
ただし、美味しい辛さは食欲増進につながるという皮肉な効果もありますし、辛すぎるものは胃腸に負担がかかり粘膜を傷つけることも。くれぐれも食べすぎには注意を