100年店ランチ/東京の100年店ランチ

割烹とよだ(割烹/日本橋/1863年創業)(2ページ目)

日本人としてたまには落ち着いた空間の中で、しっかり食したい本物の和食。今回は日本橋・三越前近くの日本料理店「割烹とよだ」をご案内します。

菅野 夕霧

執筆者:菅野 夕霧

100年店ランチガイド

巧みに“時代”を取り入れる柔軟さ

とよだ弁当

とよだ弁当(刺身付き)

100年を超える老舗店の特徴として、大きく2つのタイプに分けることができます。1つは創業時から“変わらない”ことを忠実に守るタイプ。もう1つは、今の時代を上手く取り込み、自店の伝統に調和させるタイプです。

変えないこと、変えることの取捨選択。それは、提供する料理そのものや、接客やサービス、店舗の内外装に至るまで多岐に渡ります。もちろん、どちらのタイプがいいのか、丁度いい取捨選択の塩梅など、正解はありません。強いて言えば、その後の歴史が答えを出してくれる、ということでしょうか。

「割烹とよだ」の引き戸を開け、清々しさと落ち着きを感じる1階のカウンターへ。かすかに聴こえるジャズ、花とともに陳列されているワイン。決してミスマッチではないカタチで、巧みに新しい時代をも取り入れる姿勢が伺えます。同店は2つのタイプで言うと、後者のタイプですね。

 

選べる1000円台のランチメニュー

ランチタイムには、月替定食や焼魚定食など2000円で収まるメニューが複数用意されています。同店の名を冠した「とよだ弁当」は刺身付きが2000円、刺身なしで1500円。この日私は「とよだ弁当」刺身付きをオーダーしました。一品一品、しっかりと抜かりない仕事を感じさせてくれる、 “和”の技術を堪能できるランチですね。
銀だら

厚みのある銀だら焼き

店内には、近隣に勤め“ご褒美ランチ”っぽい会話をしているビジネスマンらや、メディアを通じて見たことのある人間国宝の方の姿も。さすがは老舗店です。

「幕末の日本橋ってどんな感じだったんだろう」「夜は接待客? 値段も高いんだろうなぁ……」などと思いを巡らせながら、こういった割烹店と気軽に接点を持てる“ランチのありがたさ”を改めて感じながら店をあとに。

外壁

黒と赤が印象的な美しい外壁

たまにはしっかりとした日本料理を。また、両親が地方から東京へ出てきた際に連れて行ったら喜んでもらえる、そんな一店。

徳川第14代将軍の時代に創業した店で、ランチはいかがでしょう?


■割烹とよだ
住所:東京都中央区日本橋室町1-12-3
TEL:03-3241-1025
営業時間:11:30~14:30、17:00~22:00
定休日:日曜・祝日
地図:Yahoo! 地図情報
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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