LEDにこだわらなくても電球型蛍光灯で大幅節電
一世帯にある電球の数は平均20~30個。これをどう使うのかは、消費電力に大きく関わってきます
世の中はすっかりLEDブームですが、白熱球をまだ使っている場所があったら、電球型の蛍光灯に変えるだけでも、大幅な節電が実現します。たとえば白熱球・ハロゲン球の60W相当の電球の消費電力は54W。これを1日8時間点灯したとすると、一年の消費電力量は
54×8×365=157.7kwh
同じ明るさの電球型蛍光灯だと
29.2×8×365=29.2kwh
LED電球だと
9.2×8×365=26.8kwh
LEDだけでなく、電球型蛍光灯も大きく消費電力カットに貢献。写真はPanasonicのパルックボールプレミアクイックA15形。点灯してすぐに明るくなるクイックタイプがオススメ
それぞれの寿命は
- 白熱球 1000時間
- 電球型蛍光灯 13000時間
- LED電球 40000時間
となるので、コストパフォーマンスを考えればLEDに軍配ですが、電球型蛍光灯でも大幅な節電が実現することがわかります。持ち家ではなく、引っ越しが多くて10年先までの見通しを立てにくい人にとって、4万時間という寿命はピンとこないという人も多いはず。また、LEDは発展途上の分野のため、もう少し待ってから、と考える人はまずは電球型蛍光灯への交換を。
門灯や庭灯はソーラーか人感センサーへ
ガーデンライトとして売られていたランタン型のソーラーランプを、昼間充電させて、夜室内の常夜灯として使う。わが家のミニソーラー発電という発想もあり
照明は消費電力だけでなく、それをどれだけの時間点灯しているのかが大きなポイント。夜間の点灯時間が長い門灯や庭灯は、ソーラータイプのものに変えたり、必要な時だけ点灯する人感センサータイプのものに変えることで、消費電力を押さえることができます。
我が家では、ランタンタイプの庭用のソーラーランプを日中太陽光で充電し、夜間に常夜灯として使っています。その日の天気によって、光り方が変わり、なかなか風流。
東日本大震災後の節電は、電力使用のピーク時をはずせばよいことも確かなので、夜間の電力使用については神経質になる必要はありませんが、暮らしに使うエネルギーを考えるならば、なるべく必要以上の無駄使いはしない工夫をしておくことも、大切な知恵なのではないかと思います。
次のページでは、実際にLED電球に変えてみようと思う人へ、交換時の注意事項をお伝えします。同時に、減らすのは消費電力ではなく、「明るさ」のほうなんだよ! というお話も。