野菜がこんなにも美味しくなるの?!

ゆと森

ワインが進んでしまう美味しさ!

お待ちかねの夕食は、地元蔵王でとれた新鮮な食材をバイキングスタイルでいただく。

少しずつプレートに盛りつけていくのを楽しみつつ、野菜中心のカラフルな一皿が仕上がった。おすすめの一品は「トマトのブルスケッタ」。熟れたザク切りのトマトをサクサクのガーリックトーストの上に乗せて頬張る。トマトの甘さとハーブの爽やかさ、ガーリックの香ばしさが口いっぱいに広がり、白ワインを注文せずにはいられない。

肉や魚も交えながら自分仕立てのコース料理をじっくりと味わった。

しかし野菜がこんなにも美味しくなるのかと驚くばかり。それもそのはず。この「けやき食堂」は、日本野菜ソムリエ協会より「野菜ソムリエ協会認定レストラン」の認定を受けた県内第1号。料理長をはじめ、野菜ソムリエシェフが在籍し「美と健康を考え体にいい食事」を日々編み出しているのだ。

ゆと森

野菜ソムリエ公認のバイキング 美味しくて体にいい!

  

暖炉に焚き火 音楽がつなぐ人との輪 

食事処から出ると、暖炉のラウンジから心地のよい音楽が聞こえてきた。この「暖炉ライブ」は、週末を中心に地元のミュージシャンが生演奏する30分間の無料ステージで、晴れた日には屋外で焚火を囲んで行うこともあるという。
 

ゆと森

夕食後は暖炉ラウンジで寛いで

部屋に帰って寛ぐのもよいが、折角の二人旅。足を止めて席につくと、昼間の散歩で一緒だったカップルが隣に座ったので言葉を交わす。

向かいにはお孫さん連れの家族も見える。なぜか学生の頃のキャンプファイヤーを思い出した。火を囲み、歌を歌い、天に向かって心静かに願ったり……。そんな一体感がこのラウンジには流れているような気がした。

「同じ興味を持つ人たちが一緒の時間を過ごしながら人との繋がりを感じてほしい」。そんな願いを「旅館」というより「倶楽部」という名にのせたオーナーの想いが伝わってくるようだ。
 

「朝ヨガ」で朝ごはんを美味しく

ゆと森

新鮮な空気を体に取り込む

翌朝は「森の朝ヨガ」に参加するため、起床は6時30分。部屋に備え付けてあるスウェットに着替え、再び森の中の「YOGAテラス」に向かう。比較的簡単なポーズ数種類を約20分かけてゆっくりやるので、初心者でも問題ない。ポーズを取りながら息を深く吸い込めば、生まれたての空気が全身を駆け抜けていき、爽快この上ない目覚めとなった。

普段だと前の晩の懐石風料理で朝食も入らないことが多いが、この朝は違った。昨夜の野菜たちはきちんと消化され、ヨガで元気に動き出した胃腸は食欲に応えてくれる。シンプルな和食をおかずに、朝食ではご飯を二膳平らげた。なんて健康的な朝なのだろうか!

その訳は、「スタッフの七変化」と「野菜の魔術師」にあり?!

厳選された食材の料理と、良質な温泉に加えて、無料のアクティビティやライブ。そのうえ仙台からは送迎バスも無料。しかも料金は一泊二食で1万750円~(3名以上は更にお得)と良心的。

実現させたキーワードは、「スタッフの七変化」と「野菜の魔術師」。

そういえば、散歩を案内してくれたスタッフがヨガを教えてくれた。スタッフの顔と名前は館内に表示され、個人の特技や興味もゲストに分かるようにしている。そうすることによってスタッフのモチベーションやサービスのレベルを保持し向上している。また、「一人何役もこなす」ことで、無駄な人件費がかからないようにして、リーズナブルな価格を実現しているのだ。

また、バイキングのメニューは豊富だが、一つ一つの食材を見ると野菜が圧倒的に多い。肉や魚に比べると比較的仕入れも安定していて原価も低く済む。さらに、健康と安全に敏感な女性にとって、「野菜ソムリエ公認」と付くことで、プラスの効果を生むことにもなる。もちろん料理の技術と知識を持つスタッフのレベル保持が欠かせないが。

つまり「七変化」も「魔術」も、FB(Food&Labor)コストを抑えていることに他ならない。そう言うと「客を騙しているのか!」とお叱りを受けそうだが、事実この宿は流行っている。なぜだろうか? それはゲストが喜ぶツボを心得ているから。そのツボとは、ゲストとコミュニケーションを図り、心に触れつつ把握している。その経験から得たヒントを自分たちでブラッシュアップさせながら、適正価格と内容を作っているのだと思う。

そこで、よい宿の見分け方の一つ。スタッフが自分や、自分が働く宿について熱く語ることができるか。一度お試ししてみてはいかがだろう。

遠刈田温泉 ゆと森倶楽部
住所:宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉字上ノ原128
TEL:0224-34-2311
地図:Yahoo!地図情報

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