絵本/絵本を楽しむ美術館・カフェ

親子で楽しむ絵本館・絵本美術館(2ページ目)

絵本を楽しむ方法は、読み聞かせだけではありません。時には、我が家を飛び出して、いつもと違うやり方で絵本を楽しんでみませんか? 今回は、そんな時に訪れてみたい、親子で楽しめる絵本館や絵本美術館をご紹介します。そこには、まるでアミューズメントパークのような楽しさがぎっしり詰まっています。

執筆者:大橋 悦子

絵本の世界に飛び込んで遊ぶ、不思議体験ができる美術館
鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館

「鉢&田島征三undefined絵本と木の実の美術館」のオブジェ

廃校になった小学校を利用した「鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館」


ミヒャエル・エンデの名作『はてしない物語』の主人公のように、「絵本の世界に入ってみたい!」と思ったことはありませんか? 子どもたちにとって、絵本の世界は、夢と現実が交錯する不思議な世界です。そんな不思議な世界を実際に体験できる、素敵な絵本美術館があります。

それは、館内が丸ごと1冊の楽しい絵本になっている「鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館」。ひとたび扉を開けば、作者の絵本のイメージのひとつひとつが現実のものとなって目の前に広がり、訪れるものを楽しませてくれます。自分が本当に絵本の世界に迷い込んだような不思議な感覚を、ぜひ体験してみてください。

ここは、『とべバッタ』や『おじぞうさん』でお馴染みの田島征三さんが、長年思い描いてきた「空間絵本」という発想を、具現した美術館です。新潟県十日町市の鉢という集落に残る旧真田小学校の校舎が、絵本『学校はカラッポにならない』の舞台として生き返りました。

まずは、館内の愉快な展示案内をこちらからご覧下さい。主人公のユウキ・ユカ・ケンタだけでなく、絵本に登場するオバケたちやバッタリバッタが、校内のあちらこちらに姿を現します。絵本の世界を表現するこのオブジェたちは、鉢集落の人々とたくさんのボランティアスタッフさんに手伝ってもらい作られたそうです。

楽しみは、館内のオブジェだけではありません。美術館のある鉢集落の豊かな自然や、友の会を通しての交流会など、土地と作家と作品の3つ全ての魅力を味わいつくすことができます。見て楽しく、動いて感動する、全く新しいタイプの美術館です。

■鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館
住所:〒948-0111 新潟県十日町市大字真田甲2310-1
電話:025-752-0066
開館時間:10:00~17:00(入館は16:00まで)
休館日:水・木曜日(8月は無休)
入館料:大人 500円 小・中学生 250円
地図:Yahoo!ロコ
鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館 ホームページ


『学校はカラッポにならない』の表紙

愛すべき学校オバケが登場する絵本
(写真提供:株式会社えほんの杜

■お出かけ前におすすめの1冊 
『学校はカラッポにならない

「絵本と木の実の美術館」に広がる「空間絵本」の世界を、読んで楽しめる絵本が、『学校はカラッポにならない』です。主人公は閉校になる小学校の最後の在校生だったユウキ、ユカ、ケンタの3人。閉校式の翌日に、学校に行った3人は、学校に棲むオバケ「トペラトト」に出会い、他にもいろいろなオバケが学校に棲んでいたことを知ります。表紙は、絵本と木の実の美術館に飾られたオブジェですが、本文はもちろん田島征三さんの迫力あるイラストが画面いっぱいに描かれ、読者を一気に絵本の世界に引き込みます。

【書籍DATA】
学校はカラッポにならない (田島征三:作)
価格:700円
出版社:えほんの杜
推奨年齢: 5歳くらいから
購入はこちらから


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