住宅リフォーム/住宅性能向上リフォーム[断熱、結露・湿気対策、防犯]

台風で急な雨漏り!屋根、外壁、窓は事前の点検を

昨今、台風被害が増大する傾向にあります。今までしていなかった雨漏りが急に発生してしまうことや、中には屋根が飛んでご近所に被害を及ぼしてしまうことも。屋根、外壁、窓とポイントを絞って事前に家の点検をしておきましょう。(2017年改訂版、初出:2011年8月)

尾間 紫/Yuu

執筆者:尾間 紫/Yuu

リフォームガイド

台風後は急な雨漏り、屋根が飛ぶなどリフォーム業者は大混雑

台風が来ると、家の修繕や補修の依頼が急増し、リフォーム業者は大忙しになります。台風後に依頼が多いのは、急な雨漏り、屋根板金が飛んだ、窓ガラスが割れた、雨どいが外れたなどがあります。

中には、自分の家の屋根瓦が飛び、ご近所の窓を割るなど、思いもかけない被害を及ぼしてしまいうことも。台風シーズンの前に、いちど我が家の安全点検をしておきましょう。今回は、被害を受けやすい窓、屋根、外壁に絞って点検のポイントをご紹介します。特に築15年を過ぎている家はしっかりチェックしておきましょう。

<目次>

台風で屋根が飛ぶ!瓦や板金、雨どいなどを点検

台風前の安全点検の1つめは、屋根まわりと雨どいです。多いのが屋根にかぶせてある板金がめくれた、外れて落ちた、強風で飛んでしまったという被害です。中にある木の芯材が腐食していると釘が抜けやすくなり、風であおられるとすぐに外れてしまいます。板金は薄く平たいので、風に乗ると飛ぶことがあり、硬く鋭利なため大変危険です。しっかり確認しておきましょう。

屋根板金、台風で飛ぶことも

台風によって屋根板金がめくれたり外れたりする被害は多い。大きくて重いが飛ぶこともあるので、10年以上点検をしていない家は要注意。


【台風前の点検-屋根、雨どい】
  • 屋根瓦にズレや割れ、欠けが無いか確認する
  • 屋根に詰められた漆喰が崩れていないか確認する
  • 板金がシッカリ止まっているか、腐食は無いか確認する
  • 雨どいの外れや歪みが無いか、つまりがないか確認する
  • 10年以上点検をしていない場合は、早めに点検をする
  • 高所の点検は必ず専門業者に依頼する など

ここ10年ほど屋根の点検をしていない家は、早めにリフォーム業者に点検を依頼しましょう。屋根瓦のズレやヒビなど、劣化が進んでいると雨漏りの原因になったり、瓦が飛ぶこともあります。台風前に補修を済ませておきましょう。

ただし高所の点検は大変危険です。屋根の上は上手な歩き方があり、下手に歩くと足を滑らせて落下したり、歩きまわることで却って雨漏りの原因になることもあります。屋根には自分で上らず、専門の業者に依頼しましょう。

雨どいの点検も忘れずにしておきましょう。雨どいが機能していないと、家が傷みやすくなります。ゆるみや外れ、つまりが無いか、屋根と一緒に点検をしておきましょう。

窓や外壁からも雨漏りが!ヒビや庇を点検

台風の雨漏りは屋根からするとは限りません。巻き上げる風で、普段は入らない外壁面から雨水が侵入、今まで何ともなかったのにいきなり雨漏りが始まることがあります。台風前の安全点検の2つめは、外壁チェックです。ヒビやスキマが無いか確認してみましょう。

台風では壁や窓からも雨漏りすることが

風で巻き上げられた雨水が、サッシの下端から侵入し、雨漏りするケースも少なくない。


【台風前の点検-外壁、窓】
  • 外壁にヒビやスキマが無いか確認する
  • バルコニーや庇、サッシや雨戸などの取り付け部に劣化が無いか確認する
  • 電線や配管差し込み部に劣化が無いか確認する など

電線を通すために外壁に開けた穴のスキマを埋めたコーキングが劣化し、電線を伝わって雨漏りしていたケースももあります。台風シーズンでリフォーム業者が混み合う前に外壁の点検依頼をしておくと安心です。

飛ばされて凶器になることも!窓と雨戸を点検

台風前の安全点検の3つめは、窓まわりの確認です。台風の強風には大きなパワーがあり、巻き上げるように吹くこともあるので、意外なものまで飛ぶことがあります。

植木鉢、スダレ、洗濯物干しセットなどいったん飛ばされてしまえば、ご近所にも被害を及ぼすかもしれません。ガイドYuuは、飛んできた植木鉢によって割れてしまった窓ガラスのリフォームに立ちあったことがありますが、家の中はガラスが散乱し、本当に大変でした。人がいれば大けがをする可能性もあります。まずは窓まわりで飛ばされそうなものが無いか確認し、次に飛来物から窓ガラスを守るようにしておきましょう。

スダレや緑のカーテンは台風前に片付けを

スダレや緑のカーテンは台風前には外し、雨戸のガタツキも確認しておこう。


【台風前の点検-窓まわり】
  • 雨戸や網戸にがたつきが無いか確認する
  • スダレやよしずは取り外す
  • オーニングや外付けブラインドの留めを確認、たたんでおく
  • 緑のカーテンはシーズンが終わったら早めに取り払う
  • 植木鉢は家の中や物置に片付ける など

雨戸のガタツキはある程度は調整できますが、レールの傷みが進んでいる場合は、リフォーム業者に早めに修理の依頼をしておきましょう。大きな台風が来ると、雨戸も飛ぶことがありますので注意が必要です。

忘れがちなのが、面格子と窓のスキマにひっかけた鉢植えや、ゆるんだ網戸です。見逃しているモノが無いかしっかりチェックしましょう。

ベランダガーデニングは凶器になることも

台風では巻き上げるような風が吹くこともあるので、ひっかけた鉢植えも片づけて。


その他、庭に置いてあるものや、取り付けてあるものの点検も忘れずに。物干し竿は地面におろしてシッカリ固定しておきましょう。

台風や竜巻、突風による被害では、窓ガラスの割れによるものも目立ちます。一戸建てとマンションそれぞれの場合について、窓を守るリフォームのポイントは下記で詳しくご紹介していますので、あわせてご覧ください。
災害に対する意識調査の結果とリフォームでできる災害対策は下記でご紹介ています。
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