やっぱりテクノポップ
ガイド:カップリングの「プラモデル」は“トラウマテクノポップ・バンド”の名前に恥じない少し懐かしげなテクノポップが織り込まれていますね。アーバンはおしゃれなエレクトロではなくやっぱりテクノポップだなぁと。はい、もちろん好きですけど。
浜崎:
ありがとうございます。今までYMO直系のような80’sテクノポップを意外にも作ってこなかったな、と。そういった挑戦をメジャー一作目でさせて頂けるのは本当に恵まれていると思います。「アーバンはおしゃれなエレクトロではなくやはりテクノポップ」は最高の褒め言葉です。
松永:
A面の「スカート革命」が今までのアーバンギャルドらしさを昇華した作品であるとすれば、B面は我々なりにヴィンテージ・テクノポップを昇華した作品となりました。イエローマジックが有効だった時代、極東アジアに吹きだまったハイテクノロジーかつオリエントな風を感じて下さい。
少女の王国
ガイド:この所のアーバンの公演は僕が行ったのだけでも、全部満員だったと思います。客層もほんとに若い子からいい大人まで。世の中がアーバンのような得体の知れないものを求めているのではないかと。
松永:
それこそ浜崎加入直後は僕の頭の中にしかなかった月の裏側にある「少女の王国」が、三次元化したというおぼろげな実感はありますね。時代は初音ミクで、三次元から二次元に吸い込まれていく音楽の潮流に逆らうかのように、どう考えても物語の中、二次元の紙の上にしかなかった世界が、今ではアーバンギャルドのライヴにおいて実現している。感慨深いです。
浜崎:
最近のライヴは、我々ステージの上の演者と、完全に「躁」状態のお客様達とのその得体の知れない悶々とした何かのぶつかり合いのようなものを感じます。そのうち超巨大な元気球が出来上がっちゃうんじゃないかと思うくらいに。