トルコのラマダンと断食祭(ラマザン・バイラム)
ラマダン中、モスクにはこのようなイルミネーションが装飾されることが多い
断食の時間帯と旅行への影響
イフタールに間に合うべく家路に走る断食中のドライバー渋滞は、ちょっと怖い
ちなみに2012年のラマダン月の日の入り時間は19時半から19時ぐらい。この直前は渋滞のみならず断食でイライラしたドライバーたちの運転もかなり荒くなります。もし渋滞に巻き込まれそうな時間になってしまったら、むしろイフタールの時間なってしまうまで移動は待ちましょう。イフタールになると皆が一斉に食事につくので、逆に交通はガラガラになるのです。
各家庭でもレストランでも、イフタールの食事はちょっと豪華
一方、夜明けを告げるエザンの前に食べておく食事がサフル。夜中に起きて食事を終わらせなければならないため、皆を起こすべく、夜中の3時頃に太鼓叩きが道を往来。この時期、ドンドコ太鼓の音が聞こえてもびっくりしないように!
ラマダン中の注意
ラマダン期間のトルコ旅行、周囲のトルコ人が飲食を断っているなか、目の前で食事をしてもいいの?なんて心配はご無用。基本的に断食はイスラム教徒の義務ですから、外国人や非イスラム教徒が断食をしていなくても白い目で見られることはありません(子どもや老人、妊婦や病人なども免除)。イスタンブールやアンカラ、イズミールといった大都市では、すでに断食しているトルコ人の数も少なくなりつつあり、「今って本当にラマダン中?」と疑ってしまうほど。コンヤでは町をあげてのイフタール食事会も催されます(Yenisafak紙より)
ラマダン中の見どころ
スルタンアフメット近辺はラマダン中の露天が有名
ラマダンはイスラムの宗教イベントであるため、この期間中モスクにはコーランの戒律など表したイルミネーションが装飾されていて、こちらもラマダン期間限定の見どころです。
そして、ラマザン・バイラム(断食祭)
スーパーの店頭にお菓子がぎっしり並びます
断食祭はいわば日本のお盆やお正月のようなもので、会社や学校は祝日扱い。トルコ人は実家に帰ったり旅行に出たりするので、飛行機や長距離バス、電車などのチケットが非常に取りにくくなる時期です。旅行がこの時期に重なる場合は移動手段を早めに押さえておきましょう。
博物館などは断食祭1日目の午前中のみ閉館になり、13時には開館するところが大半ですから、大きな影響はないでしょう。ただしバザール系(グランドバザールやエジプシャンパザール)はバイラムの3日間、全てお休みとなるところがほとんどなので、要注意。2012年の断食祭は8月19日(日)、20日(月)、21日(火)となっています。