投資信託/投資信託(ファンド)の基礎を学ぼう

実質負担3%!? あなどれない投資信託の隠れコスト

投資信託を利用する際は、信託報酬、申込手数料、信託財産留保額の3大コストをチェックするのが基本です。しかし、商品によってはこれ以外の"隠れたコスト"が思わぬ負担となっているケースもあり、注意が必要です。その確認方法とは……?

執筆者:村岡 里香

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投資信託のリターンに影響する保有コスト

投資信託は運用をプロにおまかせできる便利な金融商品ですが、そのかわりに購入・解約時、保有期間中にコストがかかるのが特徴です。

投資信託は隠れたコストまでチェック

投資信託を選ぶときは見えないコストにも気をつけよう

投資信託のコストの中でも最も重要なのは保有期間中にかかるコスト。仮に年間1.5%かかる場合だと、5年で7.5%、10年で15%、20年で30%の負担となり、保有期間が長くなればなるほど運用成績にあたえる影響は大きくなります。よって類似した商品と比較して、保有コストが高すぎないものを選ぶことが大事です。

投資信託の保有期間中にかかる主なコストは「信託報酬」とよばれ、投資信託の財産から自動的に差し引かれるしくみになっています。商品ごとに「年率○○%」と表示されているので、きちんと確認している人は多いでしょう。

しかし、信託財産から差し引かれるのは信託報酬だけではありません。

投資信託の「隠れコスト」って?

投資信託のお申込みメモ等には、信託報酬とは別に「その他の費用・手数料」として、有価証券の売買手数料や有価証券取引税、監査費用といった諸費用が信託財産から差し引かれる旨が記載されています。

これらの諸費用はそのときの運用状況によってかかってくる金額が違うので、信託報酬や申込手数料のように料率等は明示されないのが一般的。実際にどれだけかかったかを知るには、決算期ごとに公表される運用報告書で確認するしかありません。よって、投資家の間ではよく「隠れコスト」と呼ばれています。

投資信託の実質的な保有コストは、信託報酬にこれらの諸費用をあわせたもの。「平均的な信託報酬だから」と安心していたら、実際には諸費用がかさんで思わぬ負担になっていた、というケースもあるので注意が必要です。

実質の負担率が3%越えのケースも!? 次のページへ>>>

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