輸入車/注目の輸入車試乗レポート

モダンに生まれ変わった新型エクスプローラー(3ページ目)

アメリカンSUVの雄、フォード・エクスプローラーは、1990年に登場したまさしくアメリカを代表するSUVで、公式的には今回が5代目となる。現代的なモノコックボディになり、洗練された内外装と走りを身に付け、3列シートと高い積載性も魅力だ。デリバリーは9月から。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド


先進的なインパネ

シート

1~3列目までシートサイズは大きく、とくに1、2列目は180cm級の大人が4人乗っても窮屈感とは無縁。大人2人+子ども2~3人の家族ユースでも十分に使える。サードシートは日常使わなくてもエマージェンシーとしては十二分の空間とシートサイズを確保している。子どもの友達も乗せてドライブに出かけるなどのシーンでも重宝しそうだ

インパネで目を惹くのは、リンカーンMKXと同じように先進的なセンタースクリーンを採用し、オーディオや空調、ハンズフリーフォン、インフォメーションなどを表示、コントロールできる点で、外装同様、内装も一気に洗練された。ただし、ステアリングスイッチやタッチスクリーンのオーディオパネル、腕時計を下に置いたようなメーカーなど、どれもが斬新なデザインやインターフェイスなので、視認するのも操作にも少し慣れが必要だ。普段からスマートフォンを使って入れば、それほど違和感なく操作できるかもしれない。

居住性、積載性も向上

ヒルディセントコントロール

「SAND」や「SNOW」、「NOMAL」など、各モードのイラストに合わせてダイヤル操作するだけで、路面状況に合わせた走りができる「テレインレスポンス」を採用。凍結した坂道を降る際にありがたい「ヒルディセントコントロール」や急坂で再発進する際でもボディが後退しない「ヒルスタートアシスト」なども装備する

ボディが大きくなったため、3列ともに居住性も向上している。フロアは高いから小さな子どもやお年寄りは大変かもしれないが、日本でのライバルは、アメリカン/欧州SUVに加えて日本のランドクルーザーなどだけでなく、実はアルファードやエルグランドなどの3列ミニバンも当てはまるそうだ。1、2列目は座ってしまえば横方向も頭上も広々していて、2列目の足元も広い。サードシートはフロアが高めで、アルファードやエルグランドと比べると7~8割くらいの広さかなという印象だが、東京-大阪間を往復でもしない限り、身長171cmの乗員でもそこそこ実用になる。

精細性は3列着座時でも後方に深さのある荷室を用意し、実用的な容量を確保しているのと、「リミテッド」なら電動スイッチでサードシートを格納できるのがうれしい。左右分割式だから3列目片側まで乗って、2-3列目の片側を倒して長尺物を含む荷物を積み込むこともできる。2列目もフラットにたためるから、カップルでキャンプなどのアウトドアに出かけても自転車からテントまで相当載せることができるはずだ。

ラゲッジ

荷室の広さも魅力。サードシートを格納させればフラットで十分な広さを確保できるから日常ユースなら不足はないはず。2列目もフラットにたためる

パワーリフトゲートや本革シート、3列目の電動格納機能などを備える「リミッテッド」は確かに魅力的だが、「XLT」でもクルーズコントロールやテレインレスポンス、オーバースピードでコーナーに突っ込んでもコースアウトを防ぐ「カーブコントロール」などの安全装備にも抜かりのない「XLT」を選んでもエクスプローラーの魅力は十分に堪能できるはずだ。前者は530万円、440万円の後者はとくに魅力的かつ競争力のあるプライスといえる。

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