任天堂とSCEは別々に同じ所を見ている
E3では任天堂とSCEのカンファレンスでそれぞれ、次世代機についての発表がありました。
さてこの2つのハード、ある視点において非常に似た部分を持っています。据え置きハードと携帯ハードなのに、と思われるかもしれません。もちろん、それぞれのハードの全体を考えれば、全く違う方向性のものです。しかし、全然違うけれど、ある部分ではそっくりなんです。そしてそのそっくりな部分というのは、任天堂とSCEの考え方が合致している部分であると言えます。すなわち、今後のゲーム業界を考えるにあたって、非常に重要なポイントになりうる、ということです。
これからそれをご説明しようと思うのですが、いかんせん、前提となる新しい情報が多いもので、順を追ってお話していかなければいけません。まず、WiiUについて、そもそもどういうものなのか、という簡単なご紹介を。PSVitaは、ハードの情報はある程度前もって出ていましてゲーム業界ニュースでも取り上げたことがありましたので、販売戦略的な方向性についてのおさらい。さらにWiiUについても同様に販売戦略的なお話をして、最後に両者のどの部分が似ているのか、というところまで考えてみたいと思います。
タッチパネルつき新型コントローラーのWiiU
コントローラーの印象が非常に強いんですが、きちんと本体も別にあります。
そしてもう1つ、実は非常に重要なのがスライドパッドが左右2つあることです。PlayStationシリーズなどではもはや当然になっていますが、任天堂はWiiで同梱のコントローラーには右側のアナログスティック等を採用していませんでした。
さらに、このコントローラーには加速度センサー、ジャイロセンサー、カメラにマイクと、非常に多くの入力機器も備えています。またスピーカーもあるので、音を出すことも可能です。まるでこのコントローラー単体で携帯ゲーム機かのようですが、あくまでゲームは本体で処理し、それをワイヤレスでコントローラーの画面に出力し、テレビと組み合わせて遊んだり、あるいは、テレビに出力せずにコントローラーの画面のみでゲームを楽しむことができます。なので、基本的に外で遊ぶことはできません。
さらに、今までのWiiのコントローラーや周辺機器も利用出来るということで、Wiiリモコンプラスと、WiiUの新コントローラーを組み合わせて遊ぶゲームなどもE3で紹介されていました。そして最後に忘れてはいけないのは、ハイビジョンをサポートすることですね。PlayStation3やXbox360と同じように高画質のゲーム画面ををテレビに出力することができるようになります。
お次はPSVitaとWiiUの方向性について、お話したいと思います。