決定版!? よくわかる「オネエ系」講座(2)
IKKOさんもキャラクターの面白さと美容術のスゴさで人気ですね
○ニューハーフの方
はるな愛さんやカルーセル麻紀さんは、ニューハーフ・タレントとして活躍してきた方たち。カンペキにトランスジェンダーの方と言えます。カルーセルさんはすでに戸籍上の性別も変更されていますね。(ちなみに「トランスジェンダー」は世界標準な呼び方で、学会でも政治の世界でも通用するのに対し、「ニューハーフ」は日本でだけ通用する職業名です。イコールでは全くありません)
○女装でテレビに登場する方
IKKOさんや、古くは美輪明宏さんやピーターさんなど、女装でテレビに登場する方たちがいらっしゃいます。このジャンルの方がいちばんみなさん「?」だと思います。ときどき女装しているわけですし、ありようはトランスジェンダーですよね。でも美輪様はご自身の著書でも「同性愛者」と書かれていますし…。最終的にはご自身がどのように感じ、申告しているか、ということだと思います(スカートの中を詮索するのは野暮というものです)
昔はゲイボーイと言えば女装した男の子のことでしたし、ゲイバーのママも女装していました。たぶん、時代的に女装のほうが世間に受け入れられやすかったんだと思います(今もどっちかっていうとそうですよね)
○ドラァグクイーンの方
マツコ・デラックスさん、ミッツ・マングローブさん、ブルボンヌさんなども女装でテレビに登場する方たちですが、ゲイナイトでパフォーマンスしたり、ゲイシーンをベースに活動し、二丁目で愛されてきた方たちです。そういう方のことをドラァグクイーンと言います。「JOSO-TV」に出演されていた方たちはみなさんそうです。(サービス精神旺盛なドラァグクイーンの間では、より親しみを感じさせる「女装」という自称も多用されます。へりくだって「女装」と言ったほうがお客さんも喜びますしね。だからと言って、知らないノンケの人に「女装」呼ばわりされたら、カチンとくる可能性大です。ご注意を)
なので、ゴトウもそうですが、二丁目のみなさんがいちばん身近に感じ、熱心に応援しているのは、ドラァグクイーンの方たちなのです。
○素でゲイな方
KABA.ちゃん、前田健さん(このお2人はたまに女装で出ることもありましたが)、楽しんごさん、山咲トオルさん、小椋ケンイチさん、真島茂樹さんなどは、女装じゃない素の男性姿で登場し、オネエキャラで楽しませるタイプのゲイの方たちです。たぶんおすぎ&ピーコさんが「はしり」でしょう。数年前に「おネエMANS」ブームが到来し、假屋崎省吾さんや植松晃士さん、マロンちゃんなど、(ちょうどアメリカの「クィア・アイ」と同じように)「その道のプロ」であるゲイのタレントさんが大活躍するようになりましたね。
○ノンケだけどオネエな方
尾木ママは面白くて優しそうで、いいキャラですよね~。絶対ゲイだろうとふんでたら、奥さんも子どももいると聞いてビックリ。もしかしたら「似非オネエじゃん」と言う人もいるかもしれませんが、僕はぜんぜんOKだと思います。むしろ、オネエのほうが教育現場で都合がいいから使っているという話に感銘を受けました。オネエって人間関係を円滑にするスゴいコミュニケーションツールなんだなあと、あらためて実感した次第です。だからこそ、殺伐としがちな時代に人気が出るんでしょうね。(みなさんもこの際、いろんな部署でオネエを戦略的に採用してみてはいかがでしょうか?)
○その他(未来予想図)
今後、「男の娘」系の方が参入してくることも十分ありえますし、キャンディ・ミルキィさんのような女装したノンケの方(安穂野香さんとか?)がフィーチャーされたり、予想もしなかったようなタイプの方が登場したりするかもしれません。同時に、レズビアンや男子系の方たちも活躍するようになったり、一過性のブームに終わらず、これからもさらに多種多様に花開いていったらいいなあと期待します。
という感じで、濃縮果汁並みにギュッ!としぼって解説してみました。
そもそも性はグラデーション。初めはゲイだと思ってたけどだんだん体も女性にしたいと感じるようになったり(アーティストのピュ~びるさんもそうですよね)、恋人が女性から男性の体になっても愛しつづけたり(漫画家の竹内佐千子さんもそうですね)、人によってさまざまです。ゲイだトランスジェンダーだと言ってみても、本当は地続きで、区別なんてあまり意味がない、「人の数だけ性がある」と言ってもよいかもしれません(そういう意味では「ひとくくりでいいじゃん」とも言えるのです)
ある特定の性のありようだけが押しつけられるのではなく、どんな性でもいいよ、自由だよと言ってくれる世の中になるといいですね(だんだん近づいてると思います)