『Cold Sleep』で再起動
ガイド:長いブランクを経て2002年にKCさんと男女二人組Shampooとしての復活アルバム『Cold Sleep』をリリースされましたが、音楽活動を再開された理由は?
折茂:
1999年、突然段ボールの蔦木さんからライヴに誘われて…迷いに迷った末に、出演させていただくことにしました。『東京カタストロフ・ホーン』というイベントでした。その時に初めてKCさんに音楽的なお手伝いをしていただいたんです。で、ライヴで使う音源を作ったらそれをCDの形にしたくなるのが人情というもので…2002年の『Cold Sleep』の発売となりました。
ガイド:
KCさんは情念というユニットでも吉田酢酸さん等と活動されていますが、どのようなきっかけで一緒に活動することになったのですか?
折茂:
KCさんとはShampooと関わっていただく以前からの知り合いなんですよ。もう、何年かしら。かなり長いです。彼が自分のバンドをやったり、多くの女性ミュージシャンのプロデュース的なことをしたりしているのを私は友人として見ていた訳です。なので安心感もありました。で、いざ人手が必要!となったときにKCさんにお願いしたんです。
KC:
初めは軽い気持で「うん、やるやる~!」で、その後「こんな、たいへんなことだったの?」という…
ガイド:
「Honey」や「Fall In Love」を聴いていると、もしShampooがあのまま活動を続けていたら、「Tonight」の後にこんな曲出したのかなぁと。ノスタルジックという意味ではなく、80年代のShampooの個性がちゃんと引き継がれていると。
折茂:
単純で分かりやすいメロディラインの曲が基本的に好きで、あと、たぶん古いんじゃないかしら、人間が(笑)。
ガイド:
「Dentelle」は凄くかっこいい曲。アレンジを担当されたKCさん、部分的な音使いから、YMO好きなんだと勝手に思っています。
KC:
リリースは8年前ですから実際に作っていたのは10年前ぐらいでしょうか。なので、当時何を思ってこの曲のアレンジをしたのかはおぼえていませんが、今聴くと、YMOっぽいですね(笑)。とくにドラムとサビのフランジャーのかかったシークエンス(YMOというかジョルジオ・モロダー)に、そう感じます。あとデペッシュ・モードですか。これは当時意識してたかな?
あと、直接的には出てないかもしれませんが、90年代のクラブ・ミュージックの影響は大きかったはずです。ギターの現PEVO1号さんには「ロバート・フリップで!」と注文したことをおぼえています。