アルファロメオ/アルファロメオ

新車で乗れるヴィンテージ、アルファ8C

アルファロメオの北米市場復活の狼煙役として登場した2シーターFRスーパーカー、8Cコンペティチオーネ&スパイダー。世界限定各500台づつなので、街で見ることはランボルギーニと遭遇するよりも困難だ。官能的なサウンドのV8エンジンを搭載し、ハードで古典的なライドフィールをもっている。最新素材技術を使って作られた工芸品のような1台だ。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

ハードで古典的なFRスポーツカー

アルファロメオ8Cコンペティチオーネ

2006年のパリサロンでお披露目された世界限定500台(国内67台)の2シーターFRスポーツ。スチール製フレームにカーボンパネルが用いられている。サイズは全長4380mm×全幅1895mm×全高1340mm、価格は2259万円。オープンモデルのスパイダーは2008年のジュネーブショーに登場。こちらも世界500台限定(国内70台)とされ、価格は2650万円

アルファロメオ8Cコンペティチオーネ

最高出力450ps/最大トルク480Nmを発生する4.7リッターV8エンジンを搭載。ATモード付き6速シーケンシャルミッションを組み合わせた

アルファロメオ、北米市場に復活! の、狼煙役として生まれたのが、2シーターFRのスーパーカー、8Cコンペティチオーネ&スパイダーだった。

2000万円以上のアルファロメオ、として話題を振りまいたが、いずれも500台ずつの世界限定車。ごく限られたアルフェスタの元で、幸せな生活を送っているはず。

日本にも併せて120台程度しかいないはずだから、街で見ることはランボルギーニと遭遇するよりも困難。

アルファロメオ8Cコンペティチオーネ

パネルやダッシュボードなどにカーボンコンポジット材を採用。カーボン製シェル構造のバケットシートが備わる

しかし、見つけることができれば、その官能的なV8サウンドに、クルマ好きならば誰もが惚れ惚れしてしまうことだろう。ことサウンドに関していえば、3兄弟(フェラーリカリフォルニア、マセラティグラントゥーリズモ)のなかで、最も刺激的で心に響く。ちょっとやり過ぎ? 、って思えるくらい。

ライドフィールも、このなかでは最もハードで古典的なFRスポーツカーに徹している。スタイリングのテーマそのものが、1950~60年代の美しきイタリアンベルリネッタを目指したもので、走りのキャラクターもそれに合わせたのかも知れない。

アルファロメオ8Cスパイダー

最高速は290km/h、0-100km/h加速はクーペが4.2秒以下、スパイダーは4.4秒とされる。なお、スパイダーのソフトトップ開閉時間は約20秒

とにかく、シートは薄く、乗り心地はフラット&ハード、長距離ドライブには適さない。あんなにキレイなカタチをしていて、女子を乗せるのは躊躇われるというわけだ。

ボディパネルはカーボン。そのほか、金属はアルミニウムが中心。最新素材技術を使って作られた工芸品のようなクルマである。がんがん乗る、というよりも、数あるコレクションの1台として、年に数度乗るくらいがいいかも。シルクのパンプスのようなものである。
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