マンション物件選びのポイント/マンションの内装・設備・向き

フローリングのマンションを選ぶときの注意点(2ページ目)

最近室内の床仕上げ材として人気が高いフローリング。お掃除しやすく清潔を保ちやすいことや、木の持つ質感や風合いを好まれて採用が増えています。しかし音が響きやすいなどマンションのような集合体では特に注意すべき点もあります。今回はフローリングのマンションを選ぶ時の注意点をまとめます。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド

上下の住戸の間取りとの関係

フローリングを採用したマンションで特に注意したいのが上下の住戸の間取りの関係です。上下住戸が全く同じ間取りであればよいのですが、間取りが異なる場合は特に要注意です。

例えば自分の家のキッチンの真下が他住戸の寝室の場合、音の出やすい部屋の下に静けさが重視される部屋があることになり、この場合は問題が起こった時に解決が難しくなってきます。購入する時にはぜひ自住戸と上下住戸の間取りを確認してください。

二重床構造のマンションか

マンションの床にはコンクリート床スラブの上に直接フローリングを貼って仕上げる「直貼り工法」と、コンクリート床スラブの上に遮音置き床を置き、合板を敷いてその上にフローリングを貼る「二重床置床工法」があります。後者のほうがコンクリートスラブとフローリング材の間に空間があるため遮音シートをいれるなど遮音性を高める工夫をすることが可能です。この床下空間には設備配管なども通ります。

音の問題を含め、コンクリート床スラブの上に空間のある二重床工法の方がマンションではいろいろなメリットがあります。

水回りの部屋をフローリング床にする時の注意点

キッチン、洗面所、トイレといった水を使う部屋でフローリング仕上げにする場合は、水がたれたり洗剤がこぼれたりしてどうしても劣化が早まります。

例えばトイレでは水漏れや便器の結露、アンモニアの飛び散りなどでフローリングの表面が変色したり剥げたりすることがあります。水回りのフローリングには、傷つきにくく水に強いコーティングや塗装がしてあるものを使っているか確認してください。

車イス対応やペット対応もある

車イスを使ったり重いキャスター付き家具を移動させる可能性がある場合は、それらの重みに耐え跡が残りにくい「車イス対応」「キャスター対応」のフローリングを選びましょう。また室内でペットを飼う予定の方は滑りにくくキズや汚れに強いタイプのフローリングを選ぶようにしましょう。

人気のフローリング

オリジナルのフローリングを持つ施工会社もある。

オリジナルのフローリングを持つ施工会社もある。

現在マンションで取り入れられているフローリングは様々です。マンションでは一般的に合板フローリングが多いのですが、表層の木の種類や厚み、板の幅、塗装やコーティングなど各フローリングメーカーが出している一般的なものから外国から輸入した高級品まで、また建設会社が特別に認定をとったオリジナルフローリングを自社施工のマンションに採用することもあります。

フローリングの一枚の板の幅は7センチメートルくらいから15センチメートルくらいまであり、好みによりますが幅が広い方が高級感があると思います。色も格調高いダーク調からまとめやすいナチュラル系、個性的なホワイト系など、様々です。

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