マレーシア/クアラルンプール

クアラルンプールのマレー料理レストラン

多種多様なグルメがひしめく多民族国家マレーシア。そのなかで、スパイスをじっくり煮込んだ奥深い味、マレー料理にスポットを当てて紹介します。

古川 音

執筆者:古川 音

マレーシアガイド

マレー系民族のためのマレー料理とは

フードコートの様子

フードコートで食事をしている様子。カラフルな民族衣装が華やかです

多民族国家のマレーシアでは、おもにマレー系、中国系、インド系と3つの民族が暮らしていて、彼らのルーツから発展した多種多様なグルメがひしめいています。たとえば、ナシレマやアッサムラクサなどのマレー料理、飲茶やスチームボートなどの中国料理、バナナリーフカレーやドーサなどのインド料理。中国料理やインド料理はなんとなく想像できても、マレー料理ってなに?と思う人は多いでしょう。人口のおよそ65%を占めるマレー系民族の料理で、日本人にはあまり馴染みはありませんが、マレー料理を味わってこそ、マレーシアを旅する醍醐味というものです。

ナシレマ

マレー料理の定番ナシレマ。手前に見える赤いソースがサンバル

マレー料理の味の決め手は、サンバルとよばれるチリペーストとココナッツミルクにあります。口に入れた瞬間マイルドな甘みがあり、それからジワジワひろがる辛味。レモングラスやこぶみかんの葉などハーブやスパイスをたっぷり使いますが、それらを長時間煮込むために、ハーブの香りはひかえめになっています。

具体的には、北のタイ、南のインドネシアなど近隣諸国の影響を受けたメニューが多く、とくにインドネシアとの共通点は多数あります。たとえば、コクのある辛味が特徴のナシゴレン、ピーナッツソースをたっぷりつけてかぶりつくサテーは、マレー料理でも定番です。

先にお伝えしたように、マレー料理はマレー系民族の食事です。彼らはイスラム教徒ですから、「ハラル」という規則にのっとった調理法がとられています。なかでも、日本人が知っておくべきルールは2つ。豚肉はタブーということ。そしてもう1つは、アルコールが禁止されているということです。1つめは豚料理が無くても鶏肉や羊肉がじゅうぶんにおいしいのであまり問題はないのですが、2つめは注意。調理にアルコールを使うことは無く、もちろんアルコールを飲むことも禁止。そのため、マレー料理レストランには原則アルコールのドリンクはありません。観光客向けにアルコールを用意しているマレー料理レストランもありますが、あくまでも本来のルールには無いもの。マレー料理の店で泥酔……なんてことは、くれぐれもないよう気をつけましょう。

 
 

クアラルンプールのマレー料理レストラン

マレー料理が食べられる店といっても、屋台から高級店まで、その形態はさまざま。中国系レストランでもマレー料理を提供していたりと民族間の食文化は混ざり合っています。

マレーお菓子の出店

ショッピングモールにあるマレー系お菓子の出店。トゥドゥンをかぶって接客

もし、純粋なマレー系民族のマレー料理を堪能したいのなら、女性客の衣装に注目してみてください。手足をきちんと覆ったマレー系の民族衣装を着ているか、頭にトゥドゥンと呼ばれるスカーフを巻いている女性客が多ければ、正解。カラフルな民族衣装を目で味わいながら、魅惑のマレー料理体験といきましょう。 

それでは次のページからクアラルンプールのおすすめを厳選して紹介します。お洒落系、ショッピングセンター内にあり気軽に行ける系、屋台系など、様々なシチュエーションに合わせてピックアップしています。各レストランのアクセスは、ほとんどタクシーで記しました。クアラルンプールの道は歩きにくいですし、常夏の国ですから、熱射病にも注意しなければいけません。時間の限られた旅行の場合は、タクシーを効率的に使うことをおすすめします。
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