玉レタス
レタスは、種から育てる野菜のなかでも育てるのが最も簡単なので、初心者にもおすすめです。また、小さめのプランターや鉢でも育てることが可能なので、ベランダ菜園にも向いています。
通常「レタス」と呼ばれているのは、玉レタスという系統の品種ですが、結球しないタイプのリーフレタス(サニーレタス)なら、さらに育てやすく、株の外側から食べる分だけ収穫しながら育てていくと、長い期間楽しむことができます。
レタスの栽培スケジュール
リーフレタスの場合、葉がある程度茂ってきたら、外側の葉から食べる分だけちぎって収穫していくことで、収穫までの期間を長楽しむことができます
レタスの植え付け・準備するもの
レタスは、肥料をやりすぎると病気になりやすいので、トマトやナスなどの実もの野菜のように、元肥をタップリすき込んでおく必要はありません。種まき前の準備としては、畑の場合は、土壌改良のために完熟堆肥をすき込んでおくだけでOKです。プランターの場合は、通常の培養土を準備しておきましょう。手作り培養土の作り方については、「プランターの土の作り方! 家庭菜園で野菜が育つ土作り」をご参照ください。種まきの際はまず、厚み1cmから2cm程度の板を利用し、その断面を土に押し付けるようにして、深さ1cm程度の溝を掘り、その溝に種を撒いていきます。幅30cm奥行20cm程度のプランターでしたら、真中に1列だけ溝を作るようにします。畑の場合は、30cm間隔で溝を作っていくようにします。種をまいたら、土を軽くかぶせ、上からタップリと水をかけます。種が流れたり偏ったりしないように、ジョウロには蓮口と呼ばれるシャワー状のノズルを、また、ホースで水やりする際も、緩やかなシャワー状のもので水やりをして下さい。
発芽するまでは、土が常に湿った状態を保つようにしておきます。発芽して2日から3日経過したら、「土が乾いたら水をあげる」ペースに変更して育てていきます。
レタス栽培の手入れ方法
レタス栽培の間引き前
レタスの手入れは、基本的に水やりと間引きのみ。あとは、害虫に注意しておくだけで大丈夫です。水やりは「土が乾いたらあげる」というのが、どの植物にも共通した基本です。慣れないうちは指で土をさわって確かめながら、「今日はまだ、やらないでも良いかな?」とか、「乾いているから水をあげよう」などと判断していって下さい。指を第一関節くらいまで土に入れてみたときに、土がサラサラしていて指に何も着いてこない状態が水の「やりどき」の目安です。
レタスの間引き後(これくらいの間隔になるようにします)
間引きとは、込み合った苗を、生育に適切な間隔にするために適度に抜いていくことです。レタスの場合、発芽後1週間くらいしたら第1回目の間引きを行います。その後、1週間から10日に1回のペースで間引きを行うようにします。幅30cm程度のプランターでしたら、最終的に3株程度残るような形で育てていきますよく、「もったいなくて抜けない」という方がいらっしゃいますが、抜いた苗も最初のうちはスプラウトとし て、少し経ったらベビーリーフとしてサラダで楽しむことができます。間引いた苗も、無駄なく召し上がって下さい。
寒冷紗を利用した害虫よけ。水やりがしずらくなるのが欠点ではありますが、効果は確実にあります
レタスにつきやすい害虫は、ヨトウムシなどのガの幼虫や、アブラムシです。農薬を使わずに防ぐ方法としてガイドがおすすめしているのは、寒冷紗という布で覆ってしまい、卵が産みつけられるのを防ぐという方法です。写真のよ うに、針金で、葉と直接触れ合わないくらいの高さのドーム状の骨組みをつくり、寒冷紗をかぶせます。プランターの場合は、それを紐やゴムでくくって固定します。畑の場合は、布の裾にあたる部分をレンガや石などで抑えるようにします。その 際、害虫が入り込めないようなすき間を作らないように注意します。
サラダ菜やサンチュもレタスの一種
レタスの品種には、最初にあげた玉レタス・リーフレタスの他に2つの系統があり、合わせて4つの系統に分けられています。玉レタスの中でも、しっかり結球するタイプのものを「レタス」と呼んでいますが、結球のゆるいタイプのものが、いわゆる「サラダ菜」で、表面に光沢があり、しんなりとした歯触りが特徴です。また、韓国料理には欠かせないサンチュは、ステムレタスという系統の一種が、アジアで発達したものです。どれも、基本的にはレタスと同じ作り方で大丈夫ですので、用途やお好みに合わせて品種を選んでみてはいかがでしょうか? また、特に肥料がいらず、大きなスペースを必要としない作物なので、他の野菜と野菜の間のすき間で育てることも可能です。
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