急な運動は膝トラブルのもと! 運動量は「物足りない」くらいから
歩くときや走るときは体重の何倍もの負荷が膝にかかります
普段運動をしていない人が健康のためにとウオーキングやランニングを始めると、急激な負荷が膝にかかり、膝に痛みを覚えることも。これを予防するためには、一気にたくさんの運動を行うのではなく、身体を少しずつ慣れさせていくことが大切。
初めてウオーキングを始めるのであれば、身体が汗ばむ程度から始めて5分、10分といった細切れの時間を上手に活用したり、「少し物足りないかな」という程度でやめておくようにしたり。ランニングについてもジョギングやウオーキングを交互に行いながら、少しずつランニングの量を増やしていくようにするとよいでしょう。
歩く・走るための筋力と柔軟性のつけ方
ふくらはぎの筋力を鍛えることで膝トラブルを予防しよう
これを予防するためには下半身の筋力を鍛えるトレーニングや、柔軟性を高めるストレッチを行うことが有効。その場でスクワットを行う、つま先立ちでふくらはぎの筋肉を鍛えるといったトレーニングを行うと膝周りの筋肉が強化され、膝にかかる負荷に対してしっかりと支えることができます。
またウオーキングやランニングの前後に身体をストレッチすることは、筋肉の柔軟性を高め、関節への負担を軽くします。運動後に痛みがある場合は無理に伸ばそうとせず、痛くない範囲でストレッチを行うようにしましょう。また痛いときには氷などで痛い部位を約20分程度冷やすことをオススメします。
靴と運動する地面のチェック法
運動をする際にチェックしておきたいのが、靴と歩くところ。靴はウオーキング用、ランニング用といった用途に合わせたものを準備するのがベストですが、運動しやすい靴であれば大丈夫です。足底を確認し、ソールがすり減っていないか、クッションなどが崩れていないかといったことをチェックして、古くなっているものであれば新しいものに交換するようにしましょう。また新しい靴を初めて使うときには、足が靴に慣れていないこともあり、靴擦れなどを足のトラブルを起こしてしまうこともあります。最初は運動量を控えめにしながら少しずつ慣らしていくようにしましょう。靴紐の正しい結び方などもぜひ参考にしてください(「お父さん・お母さん必見!子供の運動会で活躍する方法」内、「シューズの選び方・履き方」)。
アスファルトを走る際には途中で休憩を入れて足への負担を軽減させましょう
やむを得ずアスファルト舗装された地面を利用する場合は、20~30分程度の運動の合間に必ず休憩をはさむようにしましょう。水分補給とともに足のストレッチを行うだけでもずいぶんと下肢の疲労感が取れ、継続して運動することができますよ。
運動後、膝の痛みが続く場合は整形外科受診を
健康のために始めた運動も膝が痛くなってしまうと、続けることはできませんし、痛みのあるまま無理に続けるとさらに悪化してしまうことが懸念されます。しばらく休んでも膝の痛みが治まらない場合は、早めに整形外科を受診するようにしましょう。ウオーキングやランニングが原因と思っていても、実は他の原因で痛みを誘発していることも考えられるからです。運動による膝トラブルは筋力不足や柔軟性不足、疲労などからくることが多いのですが、適切な対応によって予防することも可能です。運動を楽しく続けていくためにも、運動量と靴や地面などの環境因子に気をつけながらチャレンジしてみてくださいね。