100万円を切り、バリエーションも豊富で選ぶのが楽しい

気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はBMW1シリーズ(現行)を取り上げたいと思います。実は私、116iに乗っています。3年ほど前に知り合いから譲ってもらったのですが、その時の走行距離が2万5000km。で、今はというと6万5000km。3年で4万kmですからね、かなり走っています。もし今手放したら査定額は……と考えただけでゾッとするほど、1シリーズの中古車がかなりお手頃になってきています。

BMW1シリーズ フロント

VWゴルフと比べ全長はわずか2mmしか違わないのですが、ホイールベースは1シリーズのほうが85mmも長くなっています。直進安定性の向上はもちろん、室内空間では不利なFRゆえ、できるだけ広くしようという意図もあるのではないでしょうか

デビューは2004年9月。同クラスであるVWゴルフ(旧型)やプジョー307,ルノーメガーヌ(旧型)、アルファ147などと比べたら確かに少し高かったのは事実ですが、デビューしてから7年近く経ってやっと中古車が100万円切り。その人気の高さがうかがえます。現行3シリーズ(E90型)とプラットフォームを共有し、同社らしく前後50:50の重量配分にこだわった、クラス唯一のFR車。3シリーズベースといえば、1シリーズの前には3シリーズコンパクト(車名にtiが付くモデル)がありましたが、それとは別物と捉えたほうが良いでしょう。

3シリーズコンパクトが、セダンの後ろをストンっと切り落としたようなスタイルだったのに対し、1シリーズはオリジナルのスタイルが与えられていますし、インテリアも旧型3シリーズとは別物です。ホイールベースが短くなっていますし、何より旧型3シリーズは5ATなのに対し、1シリーズは6ATを搭載しています。3シリーズに「コンパクト」という名を付けただけではなく、1シリーズという新しい名前が与えられたように、同社としては新しい車なのです。また6ATであることは、同クラスのライバルである旧型ゴルフやプジョー等に対しても優位であると言えるのではないでしょうか。

BMW1シリーズ リア

デビュー当時の3シリーズであるE46型ではなく、翌年登場するE90型とプラットフォームを共有。フロントサスペンションには100%アルミが用いられ、またリアは当時5シリーズ以上に用いられていた5リンク式。「走る」ことにお金をかけています

用意されたエンジンは1.6L直4(116i)、2L直4(118i)、同じく2L直4ですがより高出力タイプ(120i)、3L直6(130i)。後に118がラインナップから外れたり、派生モデルとして登場した135iクーペは3L直6ターボを積んだりしています。ミッションは先述の6ATのほか、130iは6MT(130iの場合むしろこちらが標準仕様で、当初は6MTのみでした)があり、また6速ATはパドルシフト付きです。

BMWとホンダはエンジン屋とよく言われるように、それぞれ特徴があり、それによって乗り味が違います。そういった選ぶ楽しさもあるのが、中古車の1シリーズの良いところ。何しろ、新車時価格を見ると116iは288.8万円、118iが324.5万円、120iは366.5万円、130iの6MTは487万円と、排気量を変えると価格もそれなりに変わりますが、中古車ならその差がギュッと縮まります、原稿執筆時点では116i(2005年式/6.6万km/修復歴なし)が85万円、130i(2006年式/6.7万km/修復歴なし)が168万円という中古車が見つかりますから、約200万円あった差額が80万円程度になっているのです。

クラス唯一のFRで、(BMWオーナーならお馴染みの)トランクルームにバッテリーを積むほど前後重量配分50:50にこだわり、うたい文句に「駆け抜ける歓び」を掲げ続けるBMWのプレミアムコンパクト。100万円以下から選べるようになり、おいしくなっています。その魅力を、次ページで引き続き見ていきましょう。