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燃費の悪化を抑えるための日常の工夫 その1

経済状況が不安定となっている今、これまで以上に気をつかいたいのが、ガソリンの無駄な消費を抑えるクルマの使い方だ。まず今回は、日頃のちょっとしたメンテナンスなどで知らず知らずのうちに招いている燃費の悪化を抑えるための方法を紹介しよう。

執筆者:宮島 小次郎

誰でもすぐに実践できる燃費対策、空気圧管理から始めよう!
 

空気圧点検

燃費を悪化させる大きな要因となるのが、空気圧の低下だ。定期的な空気圧の点検を心掛けたい

東日本大震災以降、一時的にガソリンの供給が不安定になったり、価格の高騰が続いている今、なるべく無駄なガソリンの消費は抑えたいものです。そのための一番確実な方法は、なるべくクルマの使用を控えることですが、今まで乗っていたクルマを全く乗らないようにするというのは現実的ではありません。そこで今回は、日頃のちょっとしたメンテナンスや気遣いで燃費の悪化を抑えるための方法を紹介します。

まずは最も基本的なことですが、空気圧の管理を徹底させることがやはり一番効果的です。空気圧によって実際にどれほど燃費が悪化するのかというと……、日本自動車タイヤ協会が発表している資料によると、空気圧が50kpa(一般的な表記で言うと約0.5kg/cm2)低下すると市街地では2.5%、高速道路では4.8%(いずれも排気量2000ccの乗用車で)燃費が悪化するといいます。

2.5~4.8%と聞くと大した数値ではないようにも思えますが、例えば平均燃費で10km/lのクルマで年間1万km走行するとして考えた場合、おおざっぱに市街地50%、高速50%の割合で計算すると、1年間で約37リッター分、1リッター当たり150円と考えるとおよそ5500円も無駄に燃料を消費することになります。

しっかりと空気圧を管理するだけで、これだけ無駄なガソリン消費が抑えられると分かれば、俄然モチベーションも上がるのではないでしょうか? しかも空気圧の管理は、基本的に1円も掛けずにできるものですから、ぜひこまめな点検を心掛けてください。空気圧を調整する頻度は、最低でも月に一度、使用頻度の高い人はガソリンを給油するたびに点検するくらいのつもりでいるといいでしょう。

適正空気圧

適正空気圧は車種によって異なるため、自分のクルマの適正空気圧を調べておきたい

適正な空気圧はクルマによって異なりますが、運転席のドアを開けた内側や給油口のふたの裏側などにそれぞれ適正な空気圧が表示されています。燃費の改善効果を狙って、規定空気圧より少し高めに設定する方法も有効です。その場合、1割程度の空気圧アップであれば、タイヤの性能や乗り心地などへの影響も、気にならないレベルに抑えられるはずです。輸入車などでは乗車人数や荷物の量などに応じて、空気圧を上げるよう指示されているものもあります。

この適正空気圧はタイヤが冷えた状態での圧を示しますから、それなりの距離を走った後に空気圧を調整する場合は、注意が必要です。使用状況などによっても変わりますが、大体1時間ほど一般道を走行すれば、空気圧は1割前後上がるものと考えるといいでしょう。つまり、タイヤが温まった状態で空気圧を測定する場合は、その上昇分を見越した設定にする必要があるのです。

また、タイヤ関係でいえば、交換時に転がり抵抗の少ないエコタイヤを選ぶというのも、燃費改善には有効です。次のページでは、さらに気を付けたい点を紹介します。
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