眉間と口角を意識し、話しかけやすい雰囲気を作る
眉間のシワと口角を意識して話しかけやすい雰囲気を作ろう
皆さんは、仕事をしている時に自分がどんな顔をしているか知っていますか?真剣に取り組んでいる時ほど、無愛想な顔になってしまうもの。自分が思っている以上に仕事をしているときの顔は怖いものだと思ったほうがいいでしょう。この機会に、仕事をしている時の表情を和らげてみませんか?
話しかけづらい表情の代表的なものを紹介しましょう。1つめは眉間のシワ、2つめは下がった口角です。この2点だけを改善するだけでも、印象を変えることができます。新入社員だけでなく、社内全体の好感度をあげるためにも有効な基本テクです。特に女性の方は必須ですので、毎日意識するようにしてください。
説教ではなく、気づきにするための話し方
新入社員がぶつかる壁として「ヤル気と現実とのギャップ」があります。先輩としては現実を教えてあげたくなるところですが、そういった話は「説教」と認識されがち。若い世代の人、特に経験が浅い新入社員~入社3年目くらいまでの相手には、「教える」よりも「気づかせる」指導法が効果的です。気づかせる指導法とは具体的にどのようにすればいいのでしょうか。相手に気づかせるための伝え方としては、直接教えるのではなく考えてもらうというプロセスが必要になります。企業研修で、一般論として事例を多く取り上げたり、ゲームを体感してもらうのはそのためです。指導するときに自分の体験談を話すのであれば、武勇伝ではなく失敗談を選ぶようにすると上手くいきます。
気づきが伝わるかどうかというのは、伝え方によるところもありますが、受け手の感度によるところも多いのが現実です。スグには伝わらないことも少なくないでしょう。しかし、経験を積むことで「あの時の話はこういう意味だったのか」と気づくこともあるでしょう。諦めずに、考えてもらう工夫をしていきましょう。
事例のバリエーションで伝わりやすく
事例のカードは複数用意しておく
特に、世代が違う相手に伝える場合には、相手がわかりやすい表現に気をつけるといいかも知れません。先日、当社の男性社員(48歳)がインターンの女の子(20歳)に「衣紋掛けを使って」という指示をしたのですが「????」という反応をされていました(*衣紋掛けとは、ハンガーのことです)。彼女は「エモンカケって何ですか?」と聞き返すのも失礼と思ったのか、困った様子でした。
講師の仕事をするようになった頃、大先輩からこんなアドバイスをされました。「事例にはバリエーションがあると便利。年代が上の人と話をするのなら、東京オリンピックの例でもいいけど、若い人との会話であるのなら最近のオリンピックの例にする。そういう工夫が伝わりやすさになるのよ」。それ以来、何かを説明するときのバリエーションは、いくつも考えるようにしています。
自分に関係ない話はどうしても頭に入りづらいもの。どんな内容を伝える時でも事例の部分は比較的自由に選べるので、相手にあわせて何通りか事例を考えておくといいでしょう。ちなみに研修講師は、相手の年代や職業などを事前に調べて、使う事例を何通りか用意しておきます。そして、当日相手の顔を見ながらどの事例を使うか変えるのです。これは難しいことのように見えますが、事前の準備さえしておけば誰にでもできるテクニックです。
世代や感じ方の違いなどの差がある相手でも、ちょっとした工夫をすることでミスコミュニケーションを減らすことができます。相手によって伝え方を変えるテクニックは、管理職としても大事なスキルだと思いますので、ぜひトライしてみてください。
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