寺・神社/東京の寺・神社

御嶽神社で初公開の「おいぬさま」を拝もう(3ページ目)

東京都青梅市にある武蔵御嶽神社では、2011年の5月に、開山以来はじめての神様の像のご開扉が行われ、一般の人も、直接拝むことができます。この神様は大口真神と呼ばれる狼の姿をしています。この機会に、東京とは思えないほど自然がいっぱいの御嶽山に出かけてみませんか?

吉田 さらさ

執筆者:吉田 さらさ

寺・神社ガイド

御嶽山では宿坊がおすすめ

滝修行

御嶽山といえば滝修行が有名です。早朝に滝まで歩いて行き、冷たい水を浴びて禊をします

御嶽神社の周辺には、古くから続いている宿坊がたくさんあります。昔の人々は、「講」と呼ばれる団体を組んでお寺や神社に出かけました。御嶽の宿坊は、その講の人々を泊めるための施設です。講によるお参りは、少なくなったものの今も続いていますが、現在の御嶽の宿坊は、講だけでなく、一般の旅行者でも気軽に泊まれます。

御嶽は現在は神社なので、お寺の宿坊のような精進料理や坐禅などはありませんが、地元でとれた野菜や山菜、川魚、手づくりのこんにゃく(超美味!)、蕎麦などを使った素朴なお料理が楽しめます。また、お寺の宿坊で行われる「朝のお勤め」に相当する朝のお祓いや祝詞などを体験できる宿坊もあります。規則は厳しくなく、普通の宿と同じように、くつろいで過ごせるのも魅力です。
朝食

山楽荘の朝食。薬膳粥を中心に、地元でとれた野菜料理が並びます(撮影・吉田さらさ)

独特の体験ができる宿坊
駒鳥山荘など一部の宿坊では、テレビでもおなじみの滝をかぶる修行が体験できます。朝早くから山道を歩いて滝まで行き、冷たい水で禊をすると、身も心も引き締まります。

駒鳥山荘のホームページ

シンギング・ボール

シンギング・ボールを鳴らす山楽荘の神主さん(撮影・吉田さらさ)

チベットのお寺で使われる道具を使ったヒーリングを体験できる山楽荘もおすすめです。「シンギング・ボール」と呼ばれる金属製のボールのふちを木の棒でこすると、不思議な音が響きます。この音が体に伝わって共鳴し、心身ともにリラックスできるのです。

山楽荘のホームページ

しかし、御嶽の宿坊をおすすめするもっと大きな理由は、宿泊すると、朝日に照らされた美しい東京の風景を見られることです。都内に住む人なら御嶽山は日帰りできますが、それでもやっぱり一度は泊まって、自分が暮らす街を天空の上から眺めてほしいと思います。これはちょっと人生感が変わるような体験ですよ。
境内

御嶽神社の境内から望む東京の風景

早朝に御嶽神社の本殿にお参りすれば、神主さんが東京に向かってお祓いをする様子も見られます。東京の街が、御嶽の神様に守られていることを実感する瞬間です。

次のページは、春から初夏の御嶽山で見られる花々についてです。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます