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御嶽神社で初公開の「おいぬさま」を拝もう(2ページ目)

東京都青梅市にある武蔵御嶽神社では、2011年の5月に、開山以来はじめての神様の像のご開扉が行われ、一般の人も、直接拝むことができます。この神様は大口真神と呼ばれる狼の姿をしています。この機会に、東京とは思えないほど自然がいっぱいの御嶽山に出かけてみませんか?

吉田 さらさ

執筆者:吉田 さらさ

寺・神社ガイド

大口真神式年祭

大口真神社

大口真神社。大口真神は普段はこちらに鎮座しておられます

2011年の5月には、大口真神(おおくちまがみ、通称おいぬさま)の式年祭が行われます。

御嶽神社では、12年ごとの酉年(表年)に式年大祭が行われ、その中間(裏年)に当たる卯年に、この大口真神式年祭が行われます。

陰陽の考え方では、太陽が昇るのを陽(表)、太陽が沈むのを陰(裏)として、陽(表)を尊びますが、大口真神は、闇の中に光明を照らしてヤマトタケルノミコトの道案内をした神様なので、月が昇る「陰」(裏)も尊ばれるのです。

ご遷座

大口真神のご遷座の様子。祭りに先立つ3月上旬の夜、大口真神は、神主さんたちの手を借りてご本社に遷られました

大口真神は、普段はご本社の奥の大口真神社に鎮座されていますが、祭の期間中は、ご本社に遷座されます。

今年は特別に大口真神のご神像が開扉され、一般の参拝者も、直接お姿を拝むことができます。これは、御嶽山が開山されて以来はじめてのことです。

 
期間中は以下のようなスケジュールで、さまざまなイベントが行われます。

 

御輿

日の出祭では、お御輿の渡御も見られます

2011年5月1日(日)~15日(日)
式年毎日祭 昇殿料1000円
式典時間 午前7時、午前11時、正午の1日3回

※5月8日(日)の日の出祭の当日のみ おいぬ様の御開扉は、行事の都合上午前中はできません。 日の出祭終了後(午後1時ごろ)の1度だけとなります。

また1日(日)~15日(日)の間の午後の特別開扉は神社までご相談ください

5月7日(土)
日の出祭 (宵宮)
伶人を先に(雅楽の演奏) 絹垣の中 御霊の遷御

5月8日(日) 
日の出祭 (武者行列)
徳川綱吉公奉納の本神輿(市有形文化財)の渡御(初出御)

 

お稚児さん

かわいいお稚児さんの行列もあります

5月15日(日)
大口真神社祭  午後1時
遷御祭(夜間) 大口真神御神像  還御

御嶽山に古くから伝わる太々神楽を見られる日もあります。

大口真神は狼の姿の神様なので、狼に関する勉強会や映画上映も予定されています。

日程などはまだ未確定の部分もあるので、
詳しくは、武蔵御嶽神社ホームページをごらんください。
電話でお問い合わせの場合は、0428-78-8500まで。

大口真神ってどんな神様なの?

大口真神は、通称「おいぬさま」と呼ばれますが、犬ではなく、狼の姿をした神様です。盗難除けをはじめ、あらゆる災厄、火難、病気などを防ぎ、ご加護をくださるとされ、広く信仰を集めています。
大口真

ヤマトタケルノミコトの道案内をする大口真神

狛犬

狛犬も狼です(撮影・吉田さらさ)

なぜ御嶽山には、「おいぬさま」が祀られているのか。その昔、ヤマトタケルノミコトが東征に出かけ、御嶽山で邪神に惑わされて道に迷った際に、狼が忽然と現れて道案内をしました。それによってヤマトタケルは邪神の難を逃れたため、狼は、ヤマトタケルのお使いとして祀られるようになったということです。

大口真神のお姿は今回のお祭期間中にしか拝めませんが、御嶽神社の境内には、そのほかにも、りりしい「おいぬさま」の像がいくつかありますので、探してみてください。

お札

狼の図柄のお札(撮影・吉田さらさ)

御嶽神社では、お札も狼の図柄です。大口真神信仰は、古くからこのエリアに広まっており、奥多摩地区や埼玉県山間部などでは、民家にも、よくこのお札が張られています。りりしいながらも、どこかユーモラスでかわいい狼さんですね。




次のページは、お祭以外の御嶽山の楽しみ方のご案内です。
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