女性目線の住まいNEWS(3)～「chouchou(シュシュ）」(2ページ目)

ガイドの注目ポイント3：女性像4人が登場

注目されるのは、4人の女性タイプを登場させ、外観やインテリア・プランもその４つのバリエーションで見せている点。単に４つの外観やデザインバリエーションを見せられるより、女性にとっては自分に近いライフスタイル像を選びながら商品の中に入り込むことができ、より深く共感を得られる巧みな手法だと、女性であるガイドもついうなづいてしまいました。以下、４つの外観・プランがどんな女性像を想定しているか紹介してみましょう。

■「CHARM」タイプ：2人の娘＋夫婦の4人家族
フランス留学経験のある奥様はアロマテラピーが趣味。大人っぽさとかわいらしさが同居するフレンチモダンなデザインが好き。

■「COOL」タイプ：娘＋息子＋夫婦の4人家族
奥様はメーカー勤務で共働き。仕事と家庭の両立を自分流に楽しんでいる。シンプルな中に少し華やかさが感じられるデザインが好き。

■「DRESSY」タイプ：3歳の娘＋夫婦の3人家族
奥様は紅茶コーディネーターの資格をもち、夫婦そろって旅行好き。モダンなエッセンスをほんのり効かせた優雅なクラシカルテイストが好き。

■「CUTE」タイプ：娘＋息子＋同い年夫婦の4人家族
料理好きの奥様は、料理に使うハーブや食卓に飾る花も庭の家庭菜園で育てている。子供っぽくなく、明るくスイートなデザインが好き。

どうでしょう？「私だったらこのタイプかな？」と思いながら読んでいただいた女性読者も多いのでは？

ガイドの注目ポイント4：女性社員座談会などで作り上げる

ここまでリアルな女性像に迫れたのも、商品開発経緯を聞けばうなづけます。商品開発は女性社員が中心となったそうですが、当初は男性チームと女性チームの間に見解の差があったとか。

そこで、徹底的に「女性目線」の「こだわりたい」「選びたい」の心理にこらえられるよう、主婦モニター調査のほか、女性社員が自分たちの女子高時代のクラスメイトにどんなタイプがいて、どんな興味を持ち、どんな暮らしを今していてどんな憧れを持ているか、座談会形式でブレーンストーミングしながら女性像をプロファイリングしていったのだそうです。

開発を担当した石橋さんは「女性やあまりに非現実的なハイクラス提案だとひいてしまうが、“他人よりちょっとだけワンランク上の暮らしがしたい”という潜在願望はあります。特にアラフォ世代はバブル期に学生や新卒時代を送っており、いいものを見て育っている。今は子供の教育費などで節約気味であっても、いいもの・納得いくものであれば塾代などお金を投じることに後ろめたさはさほど感じない世代。そこをターゲットにすることで、後ろに続く30代も引きづられるのではないかと考えました。女性はステキなほうに流れますから」

さすがの女性マーケティングに長けた同社。こんな女性の心理により近づいた住まいの提案が増えていけば、「なぜこんなにハイスペックなのに売れないんだろう」という悲しいミスマッチが引き起こされることなく、この住宅業界ももっと元気になれるような気がするのは、ガイドだけでしょうか？