大聖堂の中の大聖堂、サン・ピエトロ大聖堂

ミケランジェロ設計のクーポラと、ベルニーニ作のバルダッキーノ

直径42mにもなるミケランジェロ・ブオナローティ設計のクーポラと、高さ20mを超えるベルニーニ作の大天蓋『バルダッキーノ』

サン・ピエトロ大聖堂は、4世紀にローマ帝国のコンスタンティヌス帝がペテロ殉教の地に建てた教会堂がはじまりだ。16~17世紀のルネサンス~バロック期に大幅な改修を受けており、大聖堂の大部分はその時代に建てられている。

この大聖堂、本当にすごい! 世界中の大聖堂を訪れたが、その大きさ、その美しさ、共に圧倒的だ。
サン・ピエトロ大聖堂の美しいファサード

サン・ピエトロ大聖堂の美しいファサードはカルロ・マデルノやベルニーニらの作品だ

床面積は2万平方メートルを超え、世界最大級。大聖堂の両翼には列柱廊が楕円形に連なっており、聖母が両手を開いているように、あるいは天使が羽を開いているように、信者たちを招き入れている。サン・ピエトロ宮殿とサン・ピエトロ広場のこの景観は、この世のものと思えぬほどに神々しい。

外観もすばらしいが、内部もまた圧巻だ。礼拝堂や祭壇がたくさん設置してあって、それぞれが巨匠たちの絵画やモザイク・彫刻・立像で装飾されていて、息詰まるような緊張感を演出している。ミケランジェロ『ピエタ』、カルロ・マデルノ『主祭壇』、ラファエロ『キリストの変容』など、美術品は数知れない。

サン・ピエトロ大聖堂はクーポラなどを除けば無料で入場できるが、世界中の信者が訪れる神聖な場所であることをお忘れなく。肩や膝の露出・三脚の使用等は禁じられているので、服装や作法には十分気をつけたい。

また、ミサが行われる日曜午前中や教皇の謁見がある水曜午前中、イベントが開催されるキリスト教の祝祭日等は入場が制限されることがあるので要注意。イベント等は下記教皇庁のサイト内「CALENDAR」に記されている。

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教皇の宝箱、バチカン美術館

バチカン美術館の地図のギャラリー

バチカン美術館の地図のギャラリー。壁一面のフレスコ画には世界中の教皇領が描かれている

キリスト教がローマ帝国の国教となってヨーロッパ中に広がり、大航海時代にアフリカ・北中南米・アジアに伝わると、教皇を中心とするカトリック教会は世界をつなぐ大ネットワークを築き上げる。教皇が世界各地から集めた宝は数知れないが、それを収蔵しているのがバチカン美術館だ。

バチカン美術館といってもひとつの美術館を示すのではなく、テーマによって分けられたおよそ25の美術館や博物館・図書館・礼拝堂などからなる大コンプレックスだ。

この美術館、あまりに広くて自分がどの美術館を見たのか、いまどの美術館にいるのかさえわからなくなってしまうほど。じっくり見ていると一日や二日ではとても見切れるものではない。以下にその代表的な施設をあげておこう。
ラファエロ『アテナイの学堂』

ラファエロ『アテナイの学堂』。古代ギリシアの哲学者たちを描いている。中央左がプラトンで右がアリストテレス

■バチカン図書館
聖書の写本をはじめ、100万冊以上という蔵書を誇る大図書館。

■ピナコテカ
中世の絵画を中心とした絵画館 で、ラファエロ『キリストの変容』やレオナルド・ダ・ヴィンチ『聖ヒエロニムス』などを収めている。

■ピオ・クレメンティーノ美術館
ベルヴェデーレ中庭の周囲を囲むギリシアやローマ時代の彫刻を主とした美術館。代表的な作品は『ラオコーン』『ベルヴェデーレのアポロン』。 

■グレゴリアーノ・エトルリア美術館
ローマ帝国が成立する以前、エトルリア時代の品々を集めた美術館。

■ラファエロの間
システィーナ礼拝堂と並ぶバチカン美術館のハイライト。ラファエロとその弟子たちのフレスコ画で構成された4部屋からなっている。

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