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災害時にも安心を確保! 「防災住宅」について(3ページ目)

東日本大震災が発生しました。大津波による被害もあり未曾有の大災害となりましたが、これを受けて私たちが教訓とすべきことは何でしょうか。そこで「防災住宅」についてご紹介し、災害と住宅、暮らしのあり方について考えてみたいと思います。

田中 直輝

執筆者:田中 直輝

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東日本大震災の特殊性は大津波にあると思われます。当該エリアは地震に対する備えがしっかりしていて、大地震によって倒壊した建物はあまりなかったように思われます。被害を大きくしたのは大津波なのです。

蓄電池

家庭用蓄電池。太陽光発電システムで発電した電力を貯めておけば、災害時でもエネルギーの一部を確保できる

大津波が発生するような状況であれば、正直なところ「防災住宅」では対応できません。いくら耐震性があり災害の備えがある住宅であれ、流されてしまえばどうにもなりませんからね。逆に言うと、それが東日本大震災がけた外れな災害である点で、これに対して個人住宅で対応するのは無理な話です。

ただ、一つ言えるのは、今回の大震災は私たちが居住する場所のリスクについてもっと知るべき、考えるべきであることを示したということです。大津波までを含めた「防災住宅」を追求するのであれば、建てる場所をどうするかまで踏み込んだ、よりトータルな対策が必要となるということです。

住宅取得にあたって考えたい「土地のリスク」

食料不足

災害時に起こりがちなのが、食料や生活用品の買い占めによる不足。防災住宅の考えが周知されていれば、そうした事態も避けられるのだが…

それは、例えば住宅用地を購入したり、分譲住宅を購入したりする際にも言えること。その土地の地形上の特徴、過去にどのような過去にどのような災害履歴があるのか。本当に災害に強い住まいを考えるのなら、そこまで徹底して調べる必要があるでしょう。

話を「防災住宅」に戻します。防災住宅の利点は、仮に災害に遭遇しても、例えば避難所や仮設住宅などでの居住を避けられることにあります。どの災害でもそうですが、ライフラインが寸断されて、水や食料、エネルギーが確保しづらくなり、自宅ではなく避難所で過ごしているという方が多いものです。

自宅で過ごせるというのは何にも代え難い安心感なのです。そして、それは住宅が私たちの暮らしの基本であることを、改めて教えてくれます。被災地の避難所で過ごされる方々の様子を拝見するたび、そうした想いを強くします。何はともあれ、被災された方々が一日も早く生活を再建されますようお祈り申し上げます。

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