一人ひとりができることを できる形で
福島県南相馬市の海岸近く。津波で大きな被害を受けていますが、原発の影響で復旧は進んでいません
いま、私たちに何ができるのでしょうか。災害ボランティアの情報を合わせて、各地に広がっている様々な支援をご紹介していきます。一人ひとりができる支援を考えてみましょう。
災害ボランティアに行くには?
現地では災害ボランティアの活動が活発になっています。炊き出しや、支援物資の仕分け、津波が運んできた汚泥の処理、被害にあった住宅の後片付け、炊き出し、託児など人手はいくらでも必要です。
でも、被災地へ何のつてもない個人で入るのはなかなか難しいのが実状です。災害ボランティア初心者なら、災害支援をする団体や、現地のボランティアセンターなどの災害ボランティア募集に応じて参加することをおすすめします。
また個人で参加できるボランティアバスツアーも出ています。ツアーによって異なりますが、宿泊所などはすでに手配されていることも多いようです。ただし、個人といっても受け入れ先がボランティアセンターやボランティア団体であることが多く、団体行動が基本です。活動内容、準備するものをしっかり確認し、参加可能かどうかを熟考してから、申し込んでください。
災害ボランティアを探すには?
現在募集している主なボランティアセンターの情報は全国社会福祉協議会の被災地支援・災害ボランティア情報の被災地災害VC設置状況で更新されています。最新の募集状況を確認して参加してください。また、東京ボランティア・市民活動センターのボラ市民WEBにも最新の情報が集まっていますので、おすすめです。
また、兵庫県社会福祉協議会が、東北自動車道・ボランティア・インフォメーションセンターを開設していますので、車で被災地に向かう方は、立ち寄って最新情報を確認していくといいでしょう。
現地で活動するNPO/NGOでも、ボランティアを募集しています。主な団体の以下の通りです。
●JEN
津波が運んできた汚泥を運び出す泥だしボランティアと炊き出しボランティアを募集しています。泥だしボランティアは個人での参加が可能ですが、現地まで自力で行き、テントと寝袋、食料持参で、活動中はテントでの宿泊ができる方のみ。炊き出しは、グループで参加できる炊き出し経験のあるボランティアチームを募集しています。炊き出しの経験があり、1回に100~1200食分を用意できることが条件です。
●ピースボート
宮城県石巻市で活動するボランティアを募集しています。主な活動は、炊き出し、避難所の手伝い、物資運搬などです。活動は1週間以上で、交通費、食費、宿泊などに伴う費用を自己負担となります。 寝袋、防寒着、テント、安全長靴、耐油ゴム手袋と1週間分の食料を持参できることが条件です。
●NICE(日本国際ワークキャンプセンター)
各地でワークキャンプを主催するNGOです。福島、宮城、岩手の3県でワークキャンプを開催し、ボランティアを募集しています。
福島県会津若松市(~6/26の2週間以上):避難施設での子どものケア等
宮城県栗原市(~6/26の1週間以上):自然学校で農作業等の後方支援
岩手県陸前高田市(~6/19の2週間以上):瓦礫の除去、避難所の手伝い等
1週間、2週間と長期の活動になりますので、注意事項をしっかり読み、情報収集をしてから参加を決めてください。
●ADRA JAPAN
宮城県亘理郡山元町でADRA食堂として、炊き出しを行っています。1週間単位で、4~8人を1チームとして派遣されます。交通の手配、宿泊場所、ボランティア保険は事務局で用意してくれるとのこと。料理の得意な方は大歓迎だそうです。
●遠野まごごころネット
遠野市民を中心に岩手県沿岸部の被災者の方々を支援するために結成されたボランティア集団です。岩手県内からのボランティアを受け付けています。宿泊は地区センター付属の体育館が開放されています。
●RQ市民災害救援センター
数軒で自主避難している小さな避難所を中心に、公的支援が届きにくい被災者たちに対話的な救援・支援活動を行うほか、全国各地で被災者の受け入れも行っています。
参加する際の注意点を次ページにまとめました >>