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ライバルよりもお得になったホンダインサイト(2ページ目)

エコの時代ですから本来ハイブリッドカーは人気が高く、中古車は値落ちしにくいのですが、ホンダインサイトは訳あって少し値が下がりました。最安値は100万円を切っています。とはいえ最近のガソリン高ですから、いつ値止まりするか……。気に入ったインサイトがあったら、今のうちですよ、きっと。

籠島 康弘

執筆者:籠島 康弘

中古車ガイド

ホンダらしく、スポーティなハイブリッドカー

ご存知の方も多いでしょうが、プリウスとインサイトではハイブリッドシステムの考え方が違います。プリウスがエンジンとモーターのそれぞれ良い部分を(例えば発進時だけはモーターという具合に)効率的に使うのに対し、インサイトはエンジンが主役で、モーターはそのサポート役というもの。乱暴な言い方をすれば、インサイトはターボの代わりにモーターをつけたようだと考えることもできます(フォルクスワーゲンだって、ゴルフに1.4Lのエンジンにターボやスーパーチャージャーをつけて燃費の向上を図っているわけですから、あながち乱暴とも言えないと思います)。

ホンダインサイト  インパネ

ドライバーを包むように計器類やスイッチが配されているなど、コックピット感のある運転席です。ミッションは全車CVTですが、最上級グレードのLSは7速CVTとなり、ステアリングのシフトで変速することができます

このためプリウスはモーターのみで走ることができますが、インサイトはできません。これが先の燃費の差へと繋がるわけですが、それにしても30.0km/L。ユーザーの中には40km/L以上で走る猛者もいるほどです(ホンダでは純正HDDナビを使ったエコグランプリを、インターネット上で展開していますが、2月度の第一位の人は41.6km/Lでした)。

エンジンが主役という考え方は、VTECなど数々の名機を生み出したホンダならでは。走る楽しさをエコカーでも味わってもらおうという考えがあったのは、言うまでもありません。もちろんそれ以外にも低コストでハイブリッドを積めるという利点もあります。そして実際、走ってみると、後に登場したCR-Zほどではないにせよ、スポーティな味付け。加えて先のエコグランプリのような、低燃費を競えるゲーム性まであります。

ホンダインサイト エコガイド

タコメーター内のマルチインフォメーションに表示できるエコガイド。本文中のエコドライブバーの「このエリア」とは、丸く囲んだあたりのことです。その上にある葉っぱ(リーフ)も、増えるほどエコ運転度が高く、しかもこの葉っぱも成長したりします

ゲーム性と言えば、運転席に備わるコーチング機能が、ドライバーの燃費気分に火をつけます。例えば燃費に悪いアクセルの踏み方をすると、スピードメーター部の背景が緑から青色に変化するのです。このアンビエントメーターと連動してタコメーター内のエコドライブバーが、リアルタイムで左右に動くのですが、「このエリア(右図参照)にバーがあるような運転をすると燃費によい」なんて知ってしまうと、ついついチャレンジしてしまいます。

また、最近ではハイブリッドカーはもう特別な車という感じがしないこともあってか、ドレスアップを楽しむ人も増えています。ホンダなら無限やモデューロのパーツが豊富に取りそろえられていますし、現行型なので、中古車を買っても手軽に装着できます。また、ドレスアップした中古車を狙うという方法もあります。売れている車ですから、差別化はしたいですよね。そう考えると、安くなった中古車って魅力的じゃないでしょうか?

冒頭で述べたように、ガソリンが高くなってきました。2年前のように、いつかまた値落ちするのかも知れませんが、いずれにせよ時代はエコです。ですから本来はハイブリッドカーは人気が集まりそんなに値落ちはしないのですが、インサイトの場合はさまざまな事情があって、他のハイブリッドカーに比べて価格的に魅力が出ています。今のところは。もしこのままガソリン高がしばらく続いたら、値落ちが止まるかもしれません。だとしたら、状態のいい中古車をいち早く買ったほうが正解ではないでしょうか。

このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。

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