純正用紙を使えばなかなかの写真画質
4色(黒+シアン・マゼンタ・イエロー)インクを採用。前面で交換できるのでメンテナンスしやすい
MyMioシリーズのインクは4色(黒+シアン・マゼンタ・イエロー)と、5色カラー(エプソンColorioシリーズ)や6色カラー(キヤノンPIXUSシリーズ)に比べて少ない。画質もエプソン、キヤノンには一歩及ばないという印象だ。
だが写真印刷でブラザーの専用用紙を使うと、暗部の表現性などが一般の写真用紙に比べて大幅にアップする。他社も専用用紙に合わせて最適化しているが、MyMioの最適化効果は劇的だ。MyMioで写真もたくさん印刷したいのであれば、併せて専用写真用紙を購入することをお勧めする。
印刷速度も静音性も十分に満足
前面2段給紙を採用。写真印刷の場合は、上の写真のように上段を押し込むスタイルで利用する
印刷速度は、書類印刷についてはカラーで最高28枚/分、モノクロで最高35枚/分と、かなりのスピードを実現している。印刷中の音も静かで、ヘッドクリーニングの音もあまり気にならない。書類印刷重視派なら、不満を感じることはほとんどないレベルだろう。ただしL判写真印刷は1枚約27秒と、エプソンやキヤノンに比べてかなり遅い。写真印刷も重視したい人は注意してほしい。
壁寄せ設置ができる
背面には全く端子がないので、ギリギリまで壁寄せ設置ができる
MyMioシリーズは従来から端子部を本体内に備えており、前面2段給紙を採用することで壁寄せ設置を可能としていた。本モデルではその上に電話回線も通信ボックス側に接続することで、電話回線の場所やケーブルの配線などに煩わされることがなくなった。ここまで高機能なのに設置場所に悩まなくていいというのは何よりもうれしいことだ。
「みるだけ受信」などファクス機能が便利
操作ボタン部に「みるだけ受信」「みてから送信」ボタンを備えている
ファクス機能を搭載するインクジェット複合機は他社にもいくつかあるが、PCファクスの送受信が可能な機種はMyMioシリーズだけだ。PCファクスは送信機能だけでなく受信機能もあるので、うまく使いこなせば完全ペーパーレスも可能になる。
本体メモリーに受信したファクス内容を印刷せずに画面で確認できる「みるだけ受信」や、送信前にスキャン画質を確認できる「みてから送信」などもあるので、不要な紙・インク・通信コストをかけずに済む。
電話・ファクスも1台にまとめたいならコレ!
ADF(自動給紙装置)を搭載していないのは残念だが、機能面では文句のないハイコストパフォーマンス機だ
ブラザーのMyMioシリーズは、数あるインクジェット複合機の中で最もコストパフォーマンスの高いシリーズだ。実売3万円を切る価格で、プリンタ・スキャナ・コピーだけでなく電話・ファクス機能も内蔵。PCファクス送受信機能も搭載しているのは見事としか言いようがない。
写真印刷は他社に一歩引けを取るが、インク節約モードやPCファクス送受信機能、みてから受信機能などを駆使すれば、かなりのインク節約=ランニングコスト節約につながるはずだ。
【関連リンク】
ブラザー MyMio MFC-J850DN