重要スポットが密集するブルージュの発祥の地、
ブルグ広場と聖血礼拝堂
ブルゴーニュ公女マリーの金の像が出迎える聖血礼拝堂
ブルグ広場で一番の存在感を誇る市庁舎
町の起源ともされる9世紀頃に、ノルマン人の襲撃に備えて城壁が作られた、言わば“ブルージュの発祥の地”。広場の名前の元となる「ブルグ」と呼ばれた初代フランドル伯の城もここにありました。市庁舎、聖血礼拝堂、旧古文書館と、重要な施設が所狭しと隣り合い、それぞれにゴシック、バロック、ルネサンスと様々な建築様式を誇示し、異なる時代の建造物を一挙に鑑賞できるのも興味深いところです。
特に1375年に建立のゴシック様式の市庁舎は、ネーデルランドで最も古い市庁舎のひとつ。2階には12の要石を持つ壮麗なアーチ型天井で名高いゴシック様式の長老会堂も。白いファサードにはブルージュにまつわる歴史的人物などの彫像が。おかっぱ頭のカール5世をはじめ、かなり特徴をつかんでいるので、歴史オタクには誰が誰だかわかるかもしれません。
フランスに対する勝利に酔うカール5世の像
キリストが流した聖血が奉られる
さらに忘れてはならないブルグ広場の最重要見学スポットといえば、市庁舎の右隣に位置する聖血礼拝堂。入り口がふたつの二重構造になっていることにご注意ください。ここは12世紀に、フランドル伯爵ティエリー・ダルダスが、第2回十字軍遠征の際にエルサレムから持ち帰ったとされるキリストが流した聖血が奉られていることで世界的に有名です。復活祭から40日後の昇天祭に行われる「聖血の行列」は、ブルージュ最大の伝統行事。市民はこの礼拝堂に奉られている聖血とともに、旧約聖書をテーマにした衣装に身を包んで、毎年厳かに町中を練り歩くのです。この有り難い聖血の遺物は、ふだんは毎週金曜日しかご開帳されません。他にも併設の博物館内には、聖遺物箱や礼拝用の衣装など、数々のお宝を展示。さらに礼拝堂の地下部分には、12世紀に建築の聖バジリウスを奉ったロマネスク様式の教会があります。
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■Heilig-Bloed Basiliek(聖血礼拝堂)
住所:Burg 13
開館時間:4月~9月毎日9:30~12:00/14:00~18:00
10月~3月毎日10:00~12:00/14:00~16:00(水曜午後休み)
また一部祝日は閉館
入場料:1,50ユーロ、学生1ユーロ、12才以下無料