同じ中古車価格で比べたら、MPVのほうがお買い得!?
先ほどオデッセイやエスティマとサイズ比較をしましたが、ここでちゃんと数字を見てみましょう。MPVの全長は4860mm、全幅が1850mm、全高1685mm。全長は3台中MPVがトップです。いっぽうで室内はというと、MPVの室内長は2635mm、室内幅1565mm、室内高1210mm。これは3台中MPVがもっとも室内長が短く、室内高も低いという数値となります。MPVのスペース効率は決して良いとは言えません。2列目シートの助手席側は前後だけでなく、左右にもスライドすることで、ベンチしーととなって乗員を3人にすることも可能です。またオプションで座面角度調整機能やオットマン機能を備えたスーパーリラックスシートも用意されています
またシートのデキの良さも一緒に確認して欲しいところです。2列目は前後スライド量が330mmもありますから、ゆったりとくつろげます(ちなみにエスティマは最大800mmもありますけど、そんなに必要?)。また3列目シートはかなり優秀な座り心地。大人二人が十分収まります。
3列目はワンアクションで座面が沈み込みながら背もたれが前方に倒れる仕組み。倒せばラゲージが真っ平らのまま広がります。ラゲージルームはアンダートランクが用意されたほか、通常でゴルフバッグを横に2つ置くこともできる左右幅が確保されています
つまり、MPVの「微妙な立ち位置」とは、オデッセイとエスティマのいいとこ取りをしたためであると、言い換えることができます。さて、そこで中古車価格が加わることで、どれを選ぶかが見えてくるのです。原稿執筆時点で修復歴なしのMPVの最安値は89.8万円(2006年式/9.5万kmの2.3T)。いっぽうエスティマは139万円(2008年式/7.5万kmの2.4X 4WD)、オデッセイは現行型ならまだ185万円もします。
旧型のオデッセイで2006年式なら56万円というのがありますが、走行距離は11.9万km。次に安いのが96万円で14.6万km……。120万~150万円ならMPVと条件面で良い勝負になりますが、MPVならターボモデルが十分狙えます(上記の最安値の車もターボです)。実はMPVのターボモデルは、自然吸気とあまり価格差がないので(そもそも新車時価格でも20万円程度しか変わらない)、オデッセイより動力性能は上(最高出力で比べるとMPVのターボが240ps、オデッセイはノーマルで160ps、アブソルートで200ps)です。こうなるとやはりMPVにお買い得感があります。それでもまだ、スペース効率にこだわりますか?
このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。
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