古くからの一戸建て中心エリア、
住環境、街並みで選ぶなら東武野田線沿線
整然とした区画で分譲された一戸建ての住宅団地。団地単位で町内会を作り、自主的に景観、住環境を守るルール作りに取り組むところも多い
昭和33年(1958年)の東武野田線江戸川台駅開業と同時に作られた江戸川台団地以降、この沿線では一戸建ての住宅団地が多数作られています。敷地面積でいえば165平米(50坪)~330平米(100坪)くらいまでの住戸が中心で、あまり広すぎない庭はガーデニングを楽しむにはほどよいサイズです。
ぐりーんバス。現在6ルートが約30分間隔で運行されており、料金は大人150円
駅からは歩いて10数分以上という場所もありますが、そうした野田線沿線の住宅街を中心にTXが開業した年の11月には市がぐりーんバスを走らせており、同沿線周辺エリアの利便性も大きくアップしました。特に江戸川台、初石を最寄りとする地域はこのバスに大きな恩恵を蒙っているようです。
ニュージーランドをイメージしたという、緑の多いきれいな一戸建てエリア。運河駅から10分ちょっと、江戸川台から20分ほどという立地
また、これらの街の一部では自治会で小規模な土地分割やアパート建設などを禁止するなどのルールを設けており、きれいな街並みが保たれています。並木、公園も同時に整備されていますから、全体にゆったりした雰囲気です。住宅価格は新築で2000万円台から、中古で1000万円台からといったところで、平成23年(2011年)1月時点で供給が多いのはTX流山おおたかの森駅に近い初石で、遠ざかるにつれ、江戸川台、運河と供給が減ります。以降、各駅周辺の様子などを見て行きましょう。
初石駅
駅周辺にスーパー、商店街、病院が
初石駅近く。写真のマンションと一戸建ての間に線路がある
小さな商店街、スーパー、ファミレスにドラッグストアや書店が並び、徒歩圏内に総合病院もそろう初石駅周辺。駅の脇を走る県道沿いにはマンションも並んでいますが、そのすぐ近くでは宅地分譲が行われていました。この路線ではまだまだ駅近の一戸建てもありというわけです。価格は135平米(40坪)で1000万円台~でした。
江戸川台
東西両側に商店街。地元物産店も
江戸川台西口商店街。ちょうどお昼時でしたが、ランチがいただけそうな店はあまり数は無く……
沿線では最も古くから開発されてきた駅で西口、東口ともに商店街がありますが、率直なところ、スーパーはあるものの、西側の商店街は閑散とした感が否めません。ただ、そんな中にも学習塾、予備校を見かけたのは、教育熱心な家庭が多いということでしょう。
江戸川台東側の商店街入り口。駅前には市の出張所も
東側にはアーケードのある商店街、スーパーなどがあり、西口よりは繁華。親子連れの姿も多く見かけました。個人的におもしろかったのは商店街内にあった、地元物産を売る店舗。古くから流山名産のみりんはもちろん、農産物やソース、酢、アイスクリームなどといろいろな品が並べられていました。他にも地元の農産物を置く店舗もあり、農地も多く残された街ならではです。
江戸川台駅から少し離れた、住宅と商店が入り混じるエリア。広い歩道が目につく
店舗数は多くはないものの、駅前の商店街はあずま通り商店街と名を変え、住宅街の中まで細く伸びており、中には古そうな中華料理屋さんや魚屋さんに、なぜかフラメンコ衣装の店なども。歩道が整備されている点も印象的でした。
運河駅
利根運河が憩いの場、学生の姿も多い
利根運河沿いにある東京理科大学。土手には桜並木があり、春の眺めの見事さが想像できる
流山市は利根運河を挟んで野田市と隣り合っていますが、その境界となる運河近くにあるのが、その名の通り、運河駅。駅の北側には利根運河があり、対岸には東京理科大学があるため、駅周辺では学生の姿も多数みかけました。ただし、大学があるのは野田市です。
流山街道沿いの商業施設。運河駅近く、平和台駅近くなど、市内何カ所かの街道沿いに商業施設が集まるエリアがある
駅の西側には流山街道が走っているため、駅前にはほとんど店はありませんが、街道沿いにはスーパーやドラッグストア、ファミレス、ファーストフード店などが点在しています。この街道は野田市から運河駅前を南下、市役所や流鉄流山線平和台駅の近くを通って松戸市へ抜けています。
最後はレトロな雰囲気が楽しい、
流鉄流山線です。