何を贈ればいいの?
どんな支援が求められているか、事前にリサーチするのも忘れないで!
寄付や支援、援助で忘れてはいけないことは、「必要な人に必要なものを届ける」こと。
一連の伊達直人運動を受け、全国児童養護施設協議会から「児童養護施設へのご厚意にかかわるお礼とお願い」が発表されているように、寄付をする前に何が必要かを問い合わせることが大切です。
全国各地に現れた「伊達直人」さんは、児童養護施設にランドセルを贈り、施設側は「まだ購入前だったので大変うれしい」と喜んでいたとニュースでは伝えられました。もし、これがすでに購入してしまった後だったら、あるいは児童養護施設にいる新1年生の数以上のランドセルが寄せられてしまったら、どうでしょうか。せっかくの善意が「扱いに困るもの」になってしまいかねません。
贈るなら子どもたちが本当に喜ぶものを贈りたいと思いますよね。その気持ちを無にしないためにも「子どもたちに贈りものをしたいのですが、何が必要とされていますか?」と、問い合わせてから贈りましょう。
名前は匿名がいい?それとも?
「伊達直人」から始まった匿名での寄付。日本人の美徳が現れているのではないかといった分析がされているようですが、寄付は匿名のほうがいいのでしょうか? そのほうが、「あしながおじさん」のようで、カッコイイ?
もちろん、寄付や支援をする人には様々な思いがあるとは思いますが、ガイドは、職員の方に対してだけでもいいから、名乗ってほしいと思います。身分を明かしたくなければ、「子どもたちには伊達直人からだと伝えてほしい」としてお願いすれば、贈った人の名前が漏れることはないはずです。
たとえ、善意であっても、誰からの贈り物かわからないものを受け取るのは、感謝の中にも一抹の不安も感じるのではないでしょうか。贈った側だって、ちゃんと使われたのか、本当に喜んでもらっているのかを知りたいと思っても、匿名では後々確認するのが難しくなります。
また、特定公益増進法人や認定NPO法人への個人からの寄付は、特定寄付金とみなされ、寄付金控除の対象となります。もちろん、社会福祉法人の児童養護施設も含まれます。寄付をすることでのメリットもあるんです。
何より、せっかく子どもたちのための善意。あなたの思いがちゃんと届いたことが確認できれば、次には別の関わり方をしようという気持ちにもつながります。また受け取った側との交流のきっかけにもできますよね。
善意を1度で終わりにしないためにも、寄付する側と、寄付を受ける側が顔の見える関係を作ることが、とても大切なのではないかとガイドは思うのです。