外貨預金・外貨MMF/外貨預金の通貨の特徴を知ろう!

人気のブラジルレアル、入れ込み過ぎは危険!(2ページ目)

いま売れ筋の投資信託は通貨選択型です。しかも、ブラジルレアル建てが売れに売れています。国際分散、通貨分散という意味では悪いことではありませんが、新興国の一カ国に集中することはいかがなものでしょうか?販売会社の甘い誘いにだまされずに、冷静に世界を見ることが必要です。

北川 邦弘

執筆者:北川 邦弘

はじめての資産運用ガイド

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選択しないという選択も

「通貨選択をしないと外貨投資のメリットを享受できない」という声をよく聞きますが、これは勘違いです。真実は、円建ての投資信託であっても外貨投資のワケ前にはあずかることができます。投資信託が株や債券や商品、不動産など何に投資しているのであれ、その投資信託が為替ヘッジを行っておらず為替リスクを保有するものである限り、通貨選択などしなくても、日本人は自然に外貨投資を行っていることになります。投資は現地通貨で行われています。

例えば、エマージングカントリーの株式市場に投資する、とある投資信託が以下のような国別内訳で資産を保有していたとします。
  • 中国・香港に18%
  • ブラジルに15%
  • 韓国に11%
  • インドに10%
  • 南アフリカに9%
  • 台湾に8%
  • ロシアに6%
そして、この投資信託が為替ヘッジをしていないとすれば、この投資信託を買っている人は、まったく同じ割合で外貨投資もしていることになります。ブラジルレアルを15%保有しているのです。違う言い方をすれば、投資家は株式市場の成長とその国の通貨の切り上がりと、その両方から収益を得る可能性を秘めているのです。もちろん、収益の可能性があるということは、もちろん損失の可能性もあるわけなので、そこまでリスクを負いたくない人は、為替ヘッジをしている投資信託を選ぶ必要があります。

今の通貨選択型投資信託の売れ過ぎは、以前に「仕組み債」がワケもわからずに買われた奇妙さと似ています。あのときも結果として多くの被害者を庶民の中から出てしまいました。どうか欲張らずに、世界の成長と共に穏やかに豊かになれる成熟した分散を心掛けてください。
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