カメラに驚く人達
いよいよ、満を持して登場する3DS。この日を楽しみに待っていたユーザーもたくさんいたことでしょう。
参加した人たちの1番の興味は、やっぱり3DSの立体映像をひと目見てみたいということでしょう。しかしもう1つ、多くの人をビックリさせたのは、おそらくカメラだったのではないかと思います。もちろん、カメラがついていることに驚いたわけではありません、カメラを使った新しいゲーム体験に驚いた、ということですね。例えば、「ドラゴンが向かってくるもんだから、思わずよけてしまった。」というような、そんな不思議な体験をした人がわりといるはずです。
今回は、3DSのカメラがどんな風にゲームを変えていくのか、3DS体験会で紹介されたゲームを具体的に例として挙げて、お話してみたいと思います。カメラならニンテンドーDSiや、ニンテンドーDSiLLにもついていたんじゃ? なんて思ってる人もいるかもしれませんが、それとはちょっとばかり、意味が違うんです。
ドラゴンが向かってくるから、思わずよけてしまった
目の前には、ただカードが一枚。でも、3DSを通して見るとそこにドラゴンが現れます。
これは、3DSに最初から内臓されているソフトの1つである、ARゲームズというタイトルの話です。ARというのはAugmented Realityの頭文字をとったもので、日本語にすると拡張現実。現実の世界にバーチャルの情報を加えて拡張する、というようなイメージでしょうか。分かりにくいですね。実際のゲームで説明してみましょう。
まず机に、1枚のカードを置きます。そのカードを3DSのカメラで撮影します。すると、カードの上にマトが現れるんですね。もちろん、現実世界の机の上にはカードだけすよ。3DSを通して見た場合だけ、机に上にマトがあらわれるんです。しかも、3DSを持って横に動くと、マトの横が見ることができます。まるで本当に、机の上にマトがあるかのようです。現実空間を拡張したゲーム空間を、3DS上で表現しているというわけです。
ボタンを押すと弾が出るので、それでマトを壊していきます。机の上に現れるマトを壊すシューティング、ものすごくシュールで不思議な気分になります。いくつかのマトを壊していくと、ボスキャラクター、ドラゴンが現れます。机の上にドラゴン、やっぱりシュール。ドラゴンは身体の各部分を撃たなければ倒せません。3DSを持って、横に回り込んだり、上から覗いたりして、ドラゴンを攻撃します。ある時、急にドラゴンがドドッと動きだします。わわっとなったプレイヤーは、「ドラゴンが向かってくるから、思わずよけてしまった」と、こうなるわけです。
だってよけますよね、ドラゴンが向かってくるんですもん。実際、自分でよけると、よけられちゃいますしね。こんなゲーム体験は初めて、なんて人は結構いるんじゃないかと思います。
さて、カメラに驚くのはARゲームズだけではありません。