学費・教育費/奨学金制度と教育ローン

奨学金貸与の基準が厳しくなる!?(2ページ目)

大学生の3人に1人が利用しているといわれる奨学金。この貸与基準が2011年度から少し厳しくなります。文部科学省は日本学生支援機構の奨学金事業の貸与基準、世帯の年収基準を厳しくする方針を決めたことが朝日新聞などで報じられました。このことは学業のためにお金を借りたい学生たちにどう影響するでしょうか?

横山 光昭

執筆者:横山 光昭

お金を貯める体質改善ノートガイド

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高年収者も奨学金を利用できる実態

奨学金の貸与基準が厳格化?

奨学金は子供の借金。借りている自覚と、返済をきちんとする姿勢は、親が育ててあげなくてはいけないですね。

片親の申請でよいとなると、最近は共働き世帯が多いので、実際の世帯年収とは異なる年収を申請することになります。両親の年収を合算すると家計基準を超過するような家庭では年収の低いほうを「主たる家計の支持者」として申請する不適切なケースもあったようです。

そこに気が付き、基準を厳しくするように検討され、2011年度からは共働きの場合は父母それぞれの年収の合計を基準とし、それぞれの年収を証明する書類の提出が義務付けられるように変更されます。

こういう背景を考えると、現状では奨学金がなくても学校に通えそうな人たちが奨学金を受けているということも見えてきます。必要な人が使えず、利用しなくてもよさそうな人が使えているというバランスの悪さが目につきますね。改善策を講じることは好ましいと思います。

奨学金は必要な人が使うべき

今までの貸与基準の甘さに驚いた人も多いでしょうが、おそらく多くの学生に進学の道を与えたいという考えがあったからの事ではないかと思っています。ですが、現在では本来の目的とは異なる要素も出てきているので、そこを是正して、学校に通いたいけれど経済的に問題がある人がきちんと利用できるようにしてほしいものです。

奨学金は親が貸与を受けるのではなく、子供が貸与を受ける、いわば子供が背負う借金です。子供に「学校に通うためのお金を借りている」という自覚がないままに貸与を受けると、就労後返還していくことが嫌になってしまうでしょうし、貸与を受けたことを後悔するかもしれません。

学生時代の一時を楽に過ごすためにお金を受けとるのではなく、借りて返すを学生のうちからきちんと考えて利用できるように、親もきちんと考えていかなくてはいけません。
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