第2位 レッド・デッド・リデンプション
あまりに雰囲気が素晴らしく、馬に乗って走るだけでも楽しいゲームです。
西部劇を舞台にしたオープンワールドのアクションアドベンチャーなんですが、これが見事な、大人のエンターテイメントに仕上がっています。大人の、というとGTAのようなバイオレンスを想像するかもしれません。レッド・デッド・リデンプションもCEROのレーティングは18才以上のみ対象のZですし、過激な表現もあります。でも、ガイドが申し上げる大人の、というのはそこではありません。
レッド・デッド・リデンプションは西部劇が舞台ですから、撃ちあいの決闘をしたり、ロープで馬泥棒を捕まえたり、ギャングとの抗争があったりするんですが、そういうパーツだけをつぎはぎしたゲームではないんですね。そういったモチーフを散りばめつつ、西部の、その時代を暮らす人たちが描かれます。男顔負けで馬を乗り回して牧場を運営する気丈な女性だったり、ギャングにおびえる人々もいれば、自分の管轄は守るがそれ意外の厄介事と関わりたがらない保安官がいたり。あるいは、当時入ってきた科学技術に対して不信感を持つ人がいれば、その混乱に乗じて科学という言葉で騙してお金儲けをしようそうとする奴もでてきます。そういった様々な人間模様があって、そして、社会を、時代を表現していきます。
それが、ゲームというパッケージで巧みに構成され、西部劇の時代で、暮らす、生き残る、そんな深みのある、まさに大人のゲームが体験できます。
第1位 ダンスエヴォリューション
画面に合成される自分の顔に、さらに変なマスクを合成させて遊んだり。しかも、自分のダンスを保存して、バックダンサーにすることも。(イラスト 橋本モチチ)
ダンエボは、コナミがかつて一世を風靡したダンスダンスレボリューションの開発スタッフが中心となって作った、新しいダンスゲームです。これまで、例えば足のステップだけとか、手の動きだけとかで表現されていたダンスゲームが、Kinectのセンサーで体の動きを読み取ることによって、手の振りも、足のリズムも、全身のポーズも、全部合わせて本当のダンスを踊るゲームになりました。
画面には踊りを踊る自分の姿がリアルタイムで合成され、CGのダンサー達と一緒に踊ることができます。それってちょっと恥ずかしいと思うでしょう? 確かに恥ずかしいんです。ガイドだって、30過ぎのおっさんが短い手足を振り回して踊るわけですから、横で見ている奥さんは抱腹絶倒です。ギャハーなんて声あげてますよ。しかし、それもすぐに慣れます、むしろ気持ちよくなってきます、色んな意味で。ゲームに登場している自分の顔に、さらに合成でマスクを被せると、恥ずかしさも大分無くなって、今度は画面に映る自分が面白くなってはしゃぎだします。
そのうち、点数を気にしだして、真剣に踊りだすと、今度は汗びっしょりです。いつの間にか3時間踊りっぱなし。でもフリを覚え始めると、まあこれが楽しいこと。上手になるのが嬉しくて1つの曲を何度も何度も繰り返しプレイしてしまいます。これこれ、こういうのが遊びたかったんだって感じですよね。
今までダンスゲームに欠けていたピースに、Kinectがピタッとはまって、その名の通りダンスゲームの進化を感じさせるダンスエボリューションを、新作から選ぶ、このゲームがすごい! 2010の第1位とさせていただきます。
というわけで、1位から5位までご紹介してみましたがいかがでしたでしょうか。惜しくも選から漏れたゲームもあります、例えば6位あたりにはPSPのダンガンロンパかラストランカーあたりが入るかなあとか、Wiiのホスピタルも捨てがたいとか、随分悩みました。そもそも前提として、全ての新作ゲームを全部プレイできてるわけでもありません。
きっとこれを読んでる皆さんからも、なんでこのゲームが入ってないんだ! 的な、異論反論があるかと思います。でもそれって素晴らしいことです。2010年は新しくて面白いゲームがたくさんあったってことですからね。2011年もまた、新しいゲームがたくさん生まれる年になるといいなと、そんな風に思います。
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