VW(フォルクスワーゲン)/トゥーラン/シャラン

新型シャランとトゥーラン同時登場で競争激化!?(3ページ目)

約15年ぶりのフルモデルチェンジ、約11年の日本お目見えとなったフォルクスワーゲン・シャランと2代目にスイッチした新型ゴルフ・トゥーランが登場した。シャランは来年2月からの販売・納車になるが、まずはトゥーランの走りも含めて紹介しよう。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

3列目は非常用

トゥーラン・サードシート

2列目は先代同様、折りたたんでも立てても外すこともできるユニークなシート。2列目はスペース的には大人でも十分な広さだが、3席とも座ると少し狭く感じるかも知れない。サードシートは大人だと非常用。2-3列目の居住性を重視するならシャラン、夫婦2人に小さな子ども2人ならトゥーランが扱いやすいかもしれない
 

居住性でシャランとの違いが決定的なのが、サードシートだ。開口部が狭く、ルーフも低いため乗降もややしんどい3列目は、大人だと膝を抱えて座るような姿勢になってしまう。小学生低学年までと割り切って使いたい。逆にサードシートをたためば、フラットで使いやすい荷室になる。普段使いではワゴンのような広い荷室を確保できるのが魅力だろう。

2列目は先代同様にシートを引き起こすことも、脱着することも可能。さらに中央席をはずして、左右のシートを少し離して設置することもできる。これならリクライニングもできるし、ゆったりとくつろげる。

走りはスポーティ系

ラゲッジ

サードシートは分割して倒せる。2列目は背もたれを倒すか座面ごと立てるか、脱着するか3通りから選べる


走らせてみると想像以上によく走る。「ミニバンに運転の楽しみは期待していない」そんなお父さんのため息をいい意味で裏切ってくれるのが、新しいゴルフ・トゥーラン最大の魅力だと思ったのだ。1.4Lツインチャージャーは140psと、ゴルフの160psよりも抑えられているが、1250~4000回転と実用域で最大トルクを発揮するのと、7速DSGの恩恵により、動き出しからスムーズ。急勾配でもストレスなく軽々と回っていく。

しかも、先代よりも腰高感が抑えられた姿勢でコーナリングもまったく苦手としない。その分、乗り心地はやや硬めだ。VWからの乗り替えなら違和感は抱かないだろうが、日本のミニバンからの買い替えだと慣れが必要かも知れない。しかし、高速道路を使ったロングドライブでは高い直進性を含め、信頼できる走りと実感するはずだ。

ミドルクラスのミニバンは、日本では新型セレナやステップワゴンなどの
背高系、ウィッシュやストリームなどの低ルーフのワゴン系など多士済々だが、走りの鋭さとロングクルージング時の信頼感ではトゥーランが抜きんでているかもしれない。そうした走りも楽しみたい人には一考の価値があるモデルだ。
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