ガーデニング・園芸/植物の種類と育て方

ランを楽しむ

華やかな洋ランに楚々とした東洋ランまで、その姿形も多種多様なランは多くの愛好家を惹きつける植物です。ここでは、ランの魅力と楽しみ方についてご紹介します。

畠山 潤子

執筆者:畠山 潤子

ガーデニングガイド

ランの種類

洋ラン

華やかな洋ラン

ランにはたいへん多くの種類がありますが、便宜上一般的に「洋ラン(西洋から入ってきた熱帯・亜熱帯地方原産のラン)」と、「東洋ラン(日本や中国が原産のラン)」とに大別されます・

 
シュンラン

らん展に展示されたシュンラン

洋ランは華やかな色合いの花を鑑賞するものが多く、鉢花として主にオンシジウム、カトレア、シンビジウム、デンドロビウム、デンファレ、パフィオベディラムなどが流通しています。東洋ランにはシュンラン、フウラン、カンラン、セッコクなどがあり、日本にも約300種ほどの自生ランがあります。
また、その生息地から、地生ラン(地面に根を張るタイプ)と着生ラン(木の幹や枝、岩などに貼りつくタイプ)とに分類することができます。

ガーデニングにおけるラン

エビネ

庭植えのエビネ

洋ランなど大多数のランは鉢植えで栽培されますが、庭植えで楽しむことができるランもあります。さきに挙げたシュンラン、フウラン、カンラン、セッコクのほか、ウチョウラン、エビネ、クマガイソウ、シラン、タイリントキソウも庭植えできるランです。

ランというと栽培が難しいイメージがありますが、庭植えできるランは比較的栽培も容易です。ランを楽しむ発端に、庭の植栽の一つとして取り入れてみてはいかがでしょう。

ランの育て方・楽しみ方

パフィオペディラム

魅力は独特の花姿だけに留まらない

庭植え以外のランは、開花株を買い求めて(あるいはプレゼントされて)観賞するというパターンが多いことでしょう。シンビジウムは最低温度が5度程度でも大丈夫ですが、ファレノプシスは15度以上必要です。それ以外は最低7度以上に保つよう管理します。開花観賞期は室内に置きますが、花後の4月下旬頃(寒地では気温が充分上がってから)~9月下旬頃までは戸外に置きます。春から秋の間は、10日に1度くらいの割合で液肥を施します。植替えは、春が適期です。

なお、パフィオペディラムは半日陰で湿った状態を好み、施肥時期も秋~春と他の種とは異なるので注意が必要です。昨今では、インターネットでも種別ごとの詳しい栽培方法を知ることができるようなりました。大いに活用して、長く付き合いたいですね。

ラン玉

苔玉のように仕立てて吊るしたラン

ランの楽しみ方は、ただ単に花姿や葉姿を観賞するだけに留まりません。一つの種属にこだわって、その栽培を極めようとする人も多く、愛好家による展示会が全国各地で開催されていることをみてもランの魅力の一端が伺えます。
このような展示会は、より鮮やかな花色を、より多くの花を……と、丹誠込められた株を観賞できるだけでなく、栽培教室を受講できたり、様々な情報を得ることができるのでおすすめです。

 

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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