50万円でウッドパネル＆本革シートのジャガーXタイプ(2ページ目)

モンデオのよいところとジャガーの魅力を詰め込んだ

搭載された4WDシステムはトラクション４と呼ばれるもので、通常は前40:後60という比率でトルクを配分しています。この「ややリア寄り」なトルク配分のおかげで、FR風な乗り味があり、これはXJがFRであることや、ベースとなるFFのモンデオとの明らかな差別化を図った結果なのかもしれません。いずれにせよこのトラクション４は、Xタイプ以外に載ることがありませんでしたが、おかげでXタイプは雪道だけでなく雨の日も安心して走れます。

シフトゲートがXJ同様に「J」字に切られた5速ATはJATCO製。J字に切られていると、見栄えが良いだけでなくDレンジから左にパンッとはたく感じで４速に落とせますから、下り坂でエンジンブレーキが欲しい時などに便利です。また、エンジンマネージメントシステムも、日本製（デンソー製）です。

乗り心地に関しては、先のFR風味という特徴だけでなく、そもそもモンデオがベースという時点で心配不要です。フォードとはいっても同車はヨーロッパフォード製。クルマ好きな人はご存知のように、マスタングとかリンカーンといったアメリカフォードの車とはまったく異なり、しっかり＆がっしりとしたドイツ車的な造りの車を作っています。ですからモンデオの評価自体、結構高いのです。

さて、ライバルたちと比較してみると、価格帯自体はCクラス（旧型）、3シリーズ（旧型）、A4（旧型）とだいたい同じようなものです。しかし本革シートを備えている中古車だけで見ると、やはりXタイプのほうが安くなっています。また国産セダンで本革シートとなると、この価格帯ならトヨタプログレがありますが、50万円以下では初期型の4ATものがほとんどです。

どうですか？　50万円以下でウッドパネル（ウッドのシールではなくてね）で本革シートを装備し、雪道や雨の日もへっちゃらで、さらに全長4500mm前後の扱いやすいサイズのXタイプは、俄然魅力あふれる一台に見えませんか。「しかもジャガーXJを凝縮したようなスタイル」の中古車です。

先述したように、ジャガーらしいかどうかとかで選ぶのではなく、上記のような条件を並べていくと、50万円前後の中古車としてとてもおいしく見えます。これが中古車選びのモノサシです。

このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。

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