猛反対を受けた企画初期
むかって右がプロデューサーの寺澤さん。左が営業の雪田さん。インタビューはスパイク社内の応接室で行われました。
ガイド:それでは、早速なんですが、まず、ゲームの企画がどういうところから始まるのか、お話をいただきたいんですが。
プロデューサー 寺澤:今回に関してはほぼ1人の人間が主導して企画立ち上げを行いました。シナリオの小高という人間が、まあシナリオライターなのでシナリオメインのゲームを作りたいって言い続けてて。勝手に企画書を書いては僕のところに持ってくるわけですよ。最初そんなやりとりが何度かあって、だんだんと形になってきて、「これは面白いね」ということでプロデュースも含めて動き出すことになりました。なのですが、営業とか、マーケティングのメンバーと具体的に話をはじめたんだけど、思いのほか、とにかく反発をうけたんですよ。
営業 雪田:すごく良く覚えているのは、ゲームは最初よく分からなかったんだけど、ムービーを1つ作ってきたんですよ。こういうゲームだよって。それがすごくグロくて、いやこれCEROはZ確定でしょう、みたいな話になって。これは売るのが難しいよ、という話が出ましたね。
プロデューサー 寺澤:今でこそサイコポップという形でもう少し柔らかくまとめていますが、最初はもっとずっとグロくて、尖った内容だったんです。それに、アドベンチャーはPSPでは売れないよっていうデータもあったんですね。
営業 雪田:PSPのアドベンチャーをマーケティングの方でばーっとタイトルと売り上げをデータとして出したんですよ。そしたら、売れて3万とか、そういう世界だったんですね。
プロデューサー 寺澤:まあそんな中で、このままアドベンチャーの企画のままどれだけ詰めていっても、タイトルとして立ち上げられないな、と、いうところが最初の転換。じゃあもう、ジャンルアドベンチャーやめよう、ということで、色々話をしているなかで、ハイスピード推理アクションという言葉が出てきた、「生まれた」んです。
ガイド:そういった状況があって、それを最終的に会社が判断するのはどういう形になるんでしょうか。
営業 雪田:評価会かな?
プロデューサー 寺澤:うちは、営業、マーケティング、開発みんなが集まって、企画をプレゼンして、それに対してそれぞれコメントをもらうっていう場があります。ただ、ダンガンロンパは評価会は通ってないんです。マーケティンググループがOKを出してくれなかった。
雪田:評価会で結局折り合いがつかなかったんだけれども、その先に経営会議というのがあって、結局経営会議では承認された。だから、マーケティングは反対なんだけど、営業OK、開発OKで経営会議にいって、最終的にはその経営会議で決まったという流れですね。
プロデューサー 寺澤:もちろんNG出されてるけど、どうしてもこれをやりたいからやらせて、とお願いしました。そこはわりと熱意ですね。
営業 雪田:ダンガンロンパは、マーケティングがNGを出していたといえども、売れる可能性はもっていたんですよ、絶対に。僕らも最初に映像見せてもらったときに、すごい斬新だしかっこいいし、新規タイトルだとこれくらいインパクトがないと駄目だと思ってたんです。見た瞬間に、「これはすごい」とは思ったんですよ。ただ実際に売るときのことを考えたとすると、企画書上で当然損益についても書かれているから、目標本数まで本当に売れるのかっていう話にもなって。色々な議論もあったけど、ダンガンロンパは、出てきた瞬間にみんなが「すごい」って思ったのは本当です。
プロデューサー 寺澤:後は経営会議でもやらしてくれって熱意を見せるのはおんなじですよね。で、経営陣がやらしてやるよって言えば立ち上がるし、いやいや、みんなが反対してるんだから無理だろうって言えばそれまでだし。
営業 雪田:まあ、全員が反対してたらそこまでもいかないしね。
プロデューサー 寺澤:いかないね。
ガイド:そういう形で無事、開発スタートが決定したというところで、次は各開発部署の仕事についてのお話をいただきたいと思います。