日本人の50%は悪酔い体質? 悪酔いと遺伝子の関係
二日酔いになる前の頭痛、吐き気などの症状。すぐに吐くような飲み方は、悪酔いです!
「悪酔い」は血液中にアセトアルデヒドとアルコールとが同時にあり、アセトアルデヒドの濃度が高い時に起こります。心臓がドキドキする、吐き気がする、頭痛がするなどの症状を強く感じるのは悪酔いです。感じ方には個人差があります。
悪酔いしない人は大きく2つに別れます。下戸で全く呑めない人と、逆にガンガン呑める人です。下戸の人はアセトアルデヒドを分解する能力が非常に低いため、経験的に飲酒量を抑えるので悪酔いしません。ガンガン呑める人はアセトアルデヒドの代謝が速いので悪酔いしません。人口で言うと、下戸の人が10%、ガンガン呑める人が50%、アセトアルデヒドを分解する能力が低く、悪酔いしてしまう人が40%程度と考えられます。
悪酔いに関係した遺伝子は日本の地域によって分布に差があります。ここでは詳しく述べませんが日本人の起源の南方説、北方説とも関係しています。女性で八岐の大蛇のようなうわばみ系の人は、生まれつき、ガンガン呑める遺伝子なのでしょう。しかし、うわばみ系の方でも、蒸留酒を一気呑みすれば悪酔いする可能性はあるので、注意が必要です。
「二日酔い」に相当する英語はありますが、「悪酔い」に一致する英語表現はないようです。これは、日本人に比べて、遺伝子的に悪酔いをする人がそもそもいないからだと考えられます。ギリシャ神話には、お酒好きの神、バッカスがいます。古代ローマからワインを飲んでいます。ビールの起源はエジプトとされており、修道院でビールが作られています。呑めない遺伝子は飲酒の文化では駆逐されたというより、もともと現れなかったのだと考えられます。
悪酔いしないコツは、飲み会前は肉食獣になり、飲み会中のカメのようにスローにのみ進めること。次ページで詳しくご紹介しましょう。