SUBARU(スバル)/フォレスター

新型ボクサーエンジンを積んだフォレスターの走り

じつに21年ぶりのフルモデルチェンジとなったボクサーエンジン。まずフォレスターの2.0L NAモデルに搭載された。今回のマイナーチェンジでフォレスターのウィークポイントが克服されたのが最大の朗報だ。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

21年ぶりにボクサーエンジンを一新

フロントマスク

新世代の水平対向エンジンを搭載するという大がかりなマイチェンを受けた新型フォレスター。スリーサイズは4560×1780×1675mm。エンジンは新しくなった2.0LのNAのほかに、2.0Lターボ、2.5Lターボを用意する。価格は200万5500円~312万9000円

スバルのSUV、フォレスターがマイナーチェンジを受けた。国産車では珍しくモデルライフ中のマイナーチェンジで、エンジンを新世代に移行するという大がかりなもの。2.0LのNAエンジンが新しくなったわけだが、2.5Lターボ+5速ATを搭載する「S-EDITION」も追加されている。今回は、心臓部が変わったNAモデルの印象をお届けしよう。

じつに、21年ぶりに新世代に移行した水平対向エンジン。構造を基本設計から見直し、燃費向上とスムーズな加速を獲得するという命題をクリアするのが最大の狙いだ。実際、フォレスターに積まれていた「先代」となる2.0LのNAエンジンは、低速トルクが明らかに細く、平坦な街中でも意識して踏み込まないと隣の軽自動車に遅れを取ることもあった。それが登坂路になればよりモアパワーを実感させられたのは明白で、4人乗車で荷物満載だと低速トルクも高速域のパワーも不足するだろうなというのは、たやすく想像できたわけだ。

期待どおりの低・中速トルク

エンジン

ロングストローク化と構造の見直しで実用域のトルクと燃費向上を実現。改良前は実用エンジンの域を出ていなかったが、だいぶスポーティ感も増している。パワーは改良前と同じ148psだが、トルクは19.5kg-mから20.0kg-mへとアップしている。吸・排気バルブに可変バルブのAVCSを採用し、出力特性や燃費、排ガス性能の向上を果たしている

走らせていると発進時からの動き出しがスムーズで、しかもアクセルに過敏に反応する飛び出し感がないのにも好感が持てる。パーシャル域から2000rpmを少し超えるような加速域ではかなりスムーズに速度を乗せていける。贅沢をいえば、もう少しだけトルクがあってもいいかなと思えるが、気が付いたら法定速度に達しているという感じだから決して遅くはない。燃費を稼げる「ECO」モードボタンを押してもトルクが薄くなる印象はほとんど受けない。高速道路や登坂路でエンジンを回していくと「ECO」モードではパワー不足を実感する程度だ。実用域ではもちろん、日本の道路事情ならほとんどの速度域で不足のない新型ボクサーエンジンといえるだろう。

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