管理費、修繕積立金の相場は?
管理費の相場ですが、前述の国土交通省の調査では、駐車場使用料などからの充当金を除く月/戸当たりの管理費の額の平均は10,990円で、総戸数や規模が大きくなるほど低くなる傾向があるようです。駐車場使用料などからの充当額を含むと月/戸当たりの管理費の総額の平均は15,848円。
次に大規模修繕に使用される修繕積立金の額ですが、前述の国土交通省の調べによると、平成20年度の月/戸当たりの修繕積立金の額の平均は10,898円で、駐車場使用料などからの充当額を含む修繕積立金の総額の平均は11,877円となっています。ちなみに平成11年度の総額の平均は9,184円で、年を追うごとに増加しています。
管理費や修繕積立金はどこをみるとわかる?
マンションを購入する際、月々の管理費や修繕積立金がいくらになるか気になりますよね。それを知るために、チラシやインターネットのマンション広告の「物件概要」欄を見てください。下の方に管理費や修繕積立金、修繕積立基金が掲載されています。
例えばある物件では、管理費が7,000円~9,000円、修繕積立金が3,000円~3,900円、その他修繕積立基金が30万~50万の一括払いとなっています。金額に範囲があるのは、広さによって負担額が変わるためで、広い住居を購入すれば、負担は大きくなります。この例では月々の管理費と修繕積立金が平均より低めに設定されていることがわかります。
修繕積立金が少ないマンションはお得か?
毎月の支出はいくらまで可能?途中で金額がアップしても大丈夫?
修繕積立金が安く設定してあるマンションはお得なのでしょうか?次のような問題点が考えられます。
本来修繕積立金は長期修繕計画に基づいて算出するものなので、修繕積立金があまりに安く設定されている場合、適正な長期修繕計画を立てていない可能性があります。
最初の金額設定が安ければ、購入者にとってはお得に見えるかもしれません。しかし長い目で見れば、マンションの維持管理が適正に行われずに資産価値が早々と落ちてしまうか、入居中に大幅な値上げが決行され、ご自身の資金計画に狂いが出てきてしまう可能性があります。修繕積立基金とは
マンションに入居する際、修繕積立基金として数十万円の費用納入が必要な物件もあります。入居後すぐに台風や大雪、大雨や地震災害などの被害が起こった時に対応するためにプールしておく資金です。修繕積立基金は入居後すぐ転売するとしても返却されないことに注意しましょう。
【参考資料】
平成20年マンション総合調査結果について(国土交通省)