ボルドーワインと食を探訪

ボルドーと聞いてワインしか思い出さないワインファンは、この街を訪れても有名シャトーを巡るのに忙しくて、食事は軽く済ませてしまうことが多い。しかし各国からの観光客や、地元の人間で賑わう街を見るといい。フランス南西部を代表するこの街にはビストロやワインバー、洒落たモダンレストランから高級レストランまで揃っている。夜遅くまで人通りが絶えないから、治安を気にして移動する必要もほとんどない。

フランス南西部にはフォアグラや魚介類をはじめ、地元名産の食材が豊富で、地元の自然環境を共にするボルドーワインとも、相性がすこぶるいい。そう、ボルドーこそ、ワインとフランス料理を満喫するのにうってつけの街なのである。それでは、食べながらワイナリーを巡り、巡りながら食べる、そんなボルドー紀行をお届けしよう。
ボルドー中心部に18世紀に建てられ、パリのオペラ座のモデルになったグラン・テアトル(大劇場)

ボルドー中心部に18世紀に建てられ、パリのオペラ座のモデルになったグラン・テアトル(大劇場)

2010年9月のある日に到着したボルドーは、秋口とは思えないほど暖かかった。それが、夜にかけてきゅーっと冷え込む。この冷え込みが、きりっと引き締まったボルドーワインを育てるのか。さて、成田からパリを経由してボルドー空港到着までの十数時間、しっかりとは食べていない。まずは腹ごしらえである。ボルドー市街の中心に宿を取り、街のシンボルである大劇場の前を通って繁華街に出かける。