恋のバランス感覚
恋愛のパターンにはいろいろとありますが、恋愛に失敗した女性たちのお話を聞いていると、ある共通した二つのパターンが浮かび上がってきます。一つは、相手に尽くしすぎた結果、相手にうんざりされて、ふられてしまうパターン。もう一つは、相手に要求ばかりして、自分は何もしないタイプ。
相手の性格にもよりますが、いずれのタイプも、恋愛成就までには、相当の困難が待ち受けていることでしょう。そして、こういった人々に共通するもう一つの大きな特徴は、自分にあまり自覚が無いこと。それゆえ、毎回同じ言動を繰り返し、結局は失恋という負の恋愛スパイラルに落ちゆくことになってしまいます。
恋愛には、自分と相手とのこころのバランスがとても大切なので、尽くしすぎでも尽くさな過ぎでも、なかなか成就はおぼつきません。心理学には「公平理論」というコンセプトがありますが、これによれば、お互いの尽くし方でベストなのは、ほぼ公平に近いパターンと言われています。
恋愛に限らず、人間関係は、お互いの関係が極端に不公平になってしまうことにより、たとえ自分が得をしていたとしても、いずれは窮屈に感じるようになり、解消への欲求が高まってしまうのです。
それでは、適正なレベルの尽くし方とはどういったものでしょうか? 恋愛にはお互いのバランス感覚に加えて、相手への思いやりを欠かすことが出来ません。公平理論に従って、全く同じくらい尽くし尽くされが、良いかと言えば、必ずしもそうとは言えないようです。相手のことを思いやる気持ちを持ちながら、こちらの方がこころもち余分に尽くしてあげるという態度が最もハッピーな結果な関係を生み出す可能性が高い様です。