年金

ライフプランと老後資金準備(4)ポートフォリオ作成(3ページ目)

「ライフプランと老後資金準備」の4回目は、ポートフォリオを組むためのポイントとその後のポートフォリオのメンテナンスについてご案内します。事例を交えた実践的なポートフォリオ理論をみていきましょう。

原 佳奈子

執筆者:原 佳奈子

年金入門ガイド

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ポートフォリオのメンテナンス

トップ3

時間の経過とともにメンテナンスが必要なポートフォリオ。おもなメンテナンスのタイミングをみていきましょう

リスク許容度を測定し、運用スタイルに合わせたポートフォリオができあがったら、その後はポートフォリオのメンテナンスが必要になります。ポートフォリオのメンテナンスは、以下の点に注意しながら行うとよいでしょう。

1.年齢
どんな人でも、時間の経過とともに年齢を重ね、リスク許容度に変化が現れます。資産の状況や投資経験、運用できる期間の変化がどの程度リスク許容度に影響しているのか定期的に測定し、運用スタイルに反映させることが必要です。

2.家族の状況など
自分だけでなく、家族の状況の変化もリスク許容度に大きく影響します。例えば、結婚して家族が増えたり、子どもが誕生して教育費が必要になったり、あるいは子どもが独立して扶養する必要がなくなるなど、家族の状況でリスク許容度が変化します。また、マイホーム取得などローンを伴う支出もリスク許容度に影響します。ライフイベントの節目でリスク許容度を確認しましょう。

3.価格変動
株式や債券は市場の動きにより毎日価格が変動しています。市場で価格の変化に伴い、資産の配分比率も毎日変化しています。例えば、国内債券と国内株式に50%ずつ資産配分を行ったポートフォリオも、株価が値上がりして債券40%、株式60%に配分比率がずれたと仮定します。この配分比率を当初の50%ずつに戻すには、株式の一部を売却して債券を購入する必要があります。こういったポートフォリオの見直しを「リバランス」といいます。株取引や投資信託の売買には手数料がかかるため、あまり頻繁にリバランスを行うと手数料分のロスが発生してしまいますが、当初のポートフォリオに比べて大幅に資産配分が変わったときにはリバランスを行うと、より効果的な運用が期待できるといわれています。

このように、効果的な運用を行うには定期的なポートフォリオのメンテナンスも必要になります。元本確保型の商品のように、「満期まではそのまま」というスタイルでは運用スタイルに合わないポートフォリオになってしまうこともあります。目標額を達成するためにも、リスク許容度と上手に付き合い、自分に合ったポートフォリオを維持するようにしましょう。

※この記事は、掲載当初協賛を受けて制作したものです。

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