食と健康/生活習慣病を防ぐ食事・レシピ

肥満・生活習慣病予防に注目の「緑茶」成分(3ページ目)

前回は、新茶衣の天ぷらをご紹介しましたが、今回は、肥満や生活習慣病予防など、健康に役立つと注目される緑茶の成分とその働きをご紹介しましょう。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

緑茶を飲むときの注意

茶の入れ方
テアニンをしっかりとりたい時は60度程度、カテキンをしっかりとりたい時は80度くらいの高温でいれましょう。
・カテキンは、タンパク質と結合するとカテキンの効果が働きにくくなるため、お茶と牛乳は一緒に飲まない方がよいと言われていましたが、京都大学大学院能楽研究科は、短時間しか持たないとされているカテキンの作用が、乳タンパクと同時投与すると、長時間持続することがわかったと報告しています。
・カフェインは、薬との飲み合わせが悪く、薬が効きすぎたり、効かなかったりする場合があります。薬をお茶で飲むのは止めましょう。
・カフェインの影響を受けやすい人は、眠りにくくなったりしますので、飲み過ぎには注意が必要です。

うまく成分を引き出すには

リラックス効果があり新茶に多く含まれるテアニンは、60度くらいでお湯でじっくり引き出す方がよく、旨味が多いまったりとした味わいが引き出せます。

またカテキンは、新茶よりも後の2番茶、3番茶の煎茶や番茶に多く含まれ、80度以上の高めの温度で溶け出します。ただしあまり抽出時間が長いと、渋みばかりが強くなるので注意してください。

飲むだけでなく食べて無駄なく栄養摂取

お茶の葉に含まれている成分には,お湯を注いで、溶け出る「水溶性成分」と溶け出さない「不溶性成分」があります。水溶性成分にはカテキン、カフェイン、ビタミンC、テアニンなどがあり,不溶性成分にはβ-カロテン、ビタミンE、食物繊維などが含まれています。

前回の記事のレシピのように、お茶の料理を楽しんだり、飲んだ後の茶葉を料理に使うと茶殻に残ったβ-カロテンやビタミンEなどの有効成分も摂取でき、なおかつ生ゴミも減らすことになりますから、お料理にも使ってみてください。

またお茶さえ飲めば、肥満にならない、生活習慣病にならないというわけではなく、きちんと栄養バランスを考え、適量の食事や運動、休息を心がけることが大切なのは言うまでもありません。

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